鉄子に連れられて。観光列車で星降る高原へ

HIGH RAIL1375

日本全国にじわじわと増えている鉄道好き女子「鉄子」。木枯らし吹く線路の脇で何時間も列車を待ったり、鈍行で何時間もかけて聖地と呼ばれる場所を訪れたり。彼女たちを突き動かす鉄道の魅力とは? 鉄道ビギナーの編集部が鉄子と一緒に旅へ出て検証します。
今回は初級編。鉄道ファンならずともココロオドル「観光列車」にはじめて乗ってきました。

更新日:2019/05/09

1日目

特急あずさ
特急あずさ(E353系電車)

9:00
新型の特急あずさで一路山梨へ

今回も中央東線を使って山梨方面へ。新宿駅で前回と同じ特急あずさに乗り込みます。あれ、でもこのあずさ、見た目が前回より厳つくなったような・・・。すかさず案内役の鉄子kamopanが「この車両はE353系で、前回乗ったE257系は3月16日に特急あずさを卒業したんですよ」と悲しげに解説。新型車両は快適な乗り心地でしたが、旧型車両はカーブを曲がるときの派手な傾きが萌えポイントだったそう。

乗車したのは「特急あずさ」

ダイヤ改正で全席指定になった特急あずさ。Kamopan曰く景色を楽しむなら選択すべきシートはD列だそうで、そうすると窓から富士山をはじめ南アルプス、相模湖、諏訪湖、北アルプスと雄大な景色を望めます。

※新宿駅-小淵沢駅・5224円(約1時間50分)

先頭車両から見る、鉄子的萌えポイント「大曲のカーブ」

11:00~
小海線の先頭車両で「かぶりつき」体験

小淵沢駅でいったん下車し、観光列車が走る「小海線」に乗り換えます。お目当ての「HIGH RAIL1375星空」は夕方の出発なので、まずは3駅先の清里へ、年季の入った一般列車で移動します。もとい、用途上は「一般列車」でも、実は鉄子たちを虜にする「キハ」という列車。ここでkamopanの熱い解説がスタート。先頭車両で全面の車窓をかぶりついて見ながらあっという間に清里へ到着したのでした。

乗車したのは「小海線」

小海線は高原を走るので牧草地や畑、針葉樹の林などさわやかな景色を楽しめました。この路線でよく目にするのがKamopanも愛してやまないと言う「キハ」。熱い解説をぜひチェックしてください。

※小淵沢駅-清里駅・324円(約20分)

13:00
清里で高原グルメとポタリング

清里駅で出迎えてくれたのは真っ黒いSL。実際に小海線を走っていた時の車両が展示されています。すぐそばには観光案内所があり、こちらで電動アシスト自転車をレンタルしました。高原の街をポタリングしつつ、ランチを食べたり牛や羊をのんびり眺めたりしてるうちに夕方に。高原だけあってかなり寒かったけれど、名物の清泉寮ソフトクリームは意地でも食べてよかった!

清里イージーサイクル

アクセス:清里駅前総合観光案内所「あおぞら」にて受付
レンタル料金:2時間1200円、3時間1700円、5時間1900円、1日2200円
公式サイト:https://www.kiyosato.gr.jp/article/easyl-cycle.html

ハイレール1375
ハイレール1375

17:55
いよいよ観光列車「HIGH RAIL1375」へ

小淵沢駅を発車した観光列車HIGH RAIL1375が清里高原駅に到着。星空と八ヶ岳をモチーフにしたデザインがいかにも楽しげで期待が高まります。乗車したら車内まで星模様。かわいい! そして次の野辺山駅では乗客みんなで列車を降りて、星空観察会をするんです。東京からそこまで離れていないのに、圧倒的な星の数にびっくり!

乗車したのは「HIGH RAIL1375 星空」

kamopanも大好きだという「キハ100系気動車」の車体を観光列車として生まれ変わらせ誕生した列車。夜だけでなく昼間の運行もあり、車窓から眺める景色や線路のたたずまいが素晴らしいそう。

※清里駅-小諸駅・ハイレール1375・1140円+指定席券820円(約2時間20分)

ハイレール1375
ハイレール1375

19:30
星空に包まれた列車旅に、気分は銀河鉄道の夜

野辺山駅から終点小諸までの約1時間半には、あらかじめ予約しておいたHIGH RAIL1375特製弁当をいただきました。こちらのお弁当は夜の便限定。野沢菜や信州サーモンなど信州の素材も楽しめるようになっています。また社内には鉄子の大好物である車内スタンプやグッズの売店、小さなプラネタリウムのような星空映像のコーナーもあり1時間半はあっという間。夜なのでもちろん景色は見えないのですが、星空の中を進む様子はまるで銀河鉄道に乗っているかのようでした。

小海線の終点小諸からはしなの線に乗り換え軽井沢のホテルへ
※小諸駅-軽井沢駅・しなの鉄道・480円(約25分)

2日目

ホテル

8:00
起床後、温泉に入って昼までホテルでごろごろ

12時チェックアウトのプランを選んでいたので、ゆっくり目に起床。森をモチーフにしたお部屋は乙女心をくすぐる空間でいくらでものんびりできました。そしてなんといってもこちらのホテルのいいところは温泉に入れること! 朝食を食べて温泉に入れば、あれ、疲れが取れてる。

宿泊したのは「軽井沢プリンスホテル イースト」

こちらのホテルは駅から送迎もあって便利。木漏れ日が降りそそぐ敷地を散策するのも気持ちがいいです。

1泊の予算:1泊朝食付き13000円~/1人
アクセス:駅から無料シャトルバスで約11分

16:00
お土産にホクホクしながら家路へ

ホテルから駅までの間にはアウトレットが! kamopanは寒冷地での鉄道撮影に備えてダウンを、私は洋服を買いました。軽井沢から新幹線に乗ってしまえば1時間ほどで東京。HIGH RAIL1375の車内で買ったチョコウエハースと信州の味覚をお土産に、ほくほくと家路につきました。

訪れたのは「軽井沢・プリンスショッピングプラザ」

アクセス:軽井沢プリンスホテル イーストより徒歩5分/軽井沢駅よりすぐ
公式サイト:http://www.karuizawa-psp.jp/

※軽井沢駅-東京駅・新幹線・5390円(1時間6分)

鉄子「kamopan」のプロフィール

基本スペック:静岡県出身 webデザイナー
乗り鉄歴:8年
好きな列車:キハ40
好きな路線:函館本線
好きな駅:青森駅
好きな駅弁:大井川ふるさと弁当

PHOTO/ASUMI KAMO、MAYUMI YANAI WRITING/AYAKO NAMBA

※掲載情報は2019年4月9日現在のものです

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※記事は2019年5月9日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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