個性豊かな味わいを持つ日本のシードルが手軽に楽しめ、グラスで飲めて風味の違いを比べることもできる飲食店が東京や横浜に続々と誕生しています。実は日本のシードルは料理との相性も抜群! この夏に飲みたい銘柄とともに紹介します
01 〈浅草〉 Fleur de Sarrasin
日本発のシードル&ガレット伝統を汲んだ新スタイルを発信
多彩な国産シードルと箸で食べる国産そば粉のガレットが味わえるのがこちら。「フランスのブルターニュ地方では郷土の味・ガレットと名産のお酒・シードルは最高のコンビ。国内外から人が集まる浅草で、その伝統を進化させた新しい食のスタイルを発信したい」とシェフの玉越幸雄さんは言います。玉越さんは神楽坂の老舗のガレット店で腕を磨き、5年間フランス店にも勤務。シードルを吟味するのは、ブルターニュのシードルリーで2年働いた経験がある奥さんの友香さんで、国産シードルを常時30種以上揃えます。「海外では10種以上ミックスも普通ですが、日本のシードルは単一のりんご品種で造ることが多く、品種の味が堪能できます。さらに酵母も多彩。味の違いを楽しんでもらえたら」(友香さん)
フルール ド サラザン
TEL.03-6876-1851
東京都台東区西浅草2-14-2 インパレス1 1F
営業時間/11:45~15:00(14:00LO)、17:45~23:00(22:00LO)
不定休(公式Instagram、Facebookで確認)
02 〈渋谷〉 Cidernaut
豊富な樽詰サイダーを味わう最新スタイルのパブ
「イギリス・カンタベリーでの留学時代にサイダリーパブで飲んだ1杯に衝撃を受け、日本でも広めたいと考えました」と代表の武田光さん。サイダーだけで8種もタップにつながれ、国産は2種を用意。ボトルも30 種以上と多く扱い、地方の小規模な醸造所の逸品や醸造量が少ない貴重な銘柄も。料理はイギリスで意気投合した和田将玄さんが担当し、最新のパブフードをイメージ。スパイスカレーやベーグルなど遊び心ある1品が相性抜群です。
サイダーノート
TEL.03-6407-8848
東京都渋谷区神山町16-4 堀内ビル1F
営業時間/12:00~23:30
無休
03 〈渋谷〉 CIDER SHACK
心地よく体に入る自然な造りのサイダーを吟味
「違和感なくスッとのどを通り、飲み飽きない。多様で個性豊か」と話す、オーナーの土肥泰士さん。イギリスの伝統的な造りのサイダーに魅了され、本場の醸造所で働いたちゃぁりぃさんとともに昨年お店をオープン。国産はサノバスミスやレヴァンヴィヴァンなど職人的な技術が詰まった自然な造りの銘柄を選び、タップでも提供。ガス火の鉄板で焼き上げるふわとろのたこ焼きも名物で、出汁の風味がサイダーと絶妙にマッチします。
サイダー シャック
TEL.03-6450-5680
東京都渋谷区東1-27-9
営業時間/17:00~24:00 土・日14:00~
水定休
04 〈桜木町〉 Noge West end
奥深い世界に触れられる国産専門のパイオニア
ビール好きの間で有名なビアバー「エルヌビチノ」の姉妹店で、国産シードルとクラフトビールの専門店。2016 年のオープン以来、店長の東和彦さんが、好みの造りを行う各地の醸造所から直接仕入れ、果実感が強い1本、どこかビネガー風など幅広い味のシードルを常にグラスで4 ~ 7 種ラインナップ。料理は中華やフレンチで経験を積んだ東さんが作り上げるジャンルレスな逸品。ドリアはベシャメルソースが爽やかなシードルに寄り添います。
ノゲ ウエスト エンド
TEL.045-231-0133
神奈川県横浜市中区宮川町2-16 藤井ビル1-A
営業時間/18:00~23:30 土・日・祝16:00~
木定休
PHOTO/ATSUSHI YOSHIHAMA WRITING/ATSUSHI SATO
※メトロミニッツ2021年8月号特集「シードルのある夏」より転載
※緊急事態宣言発令に伴い、酒類の提供状況や営業時間・定休日が変更になる場合がございます。ご来店時は事前に各店へご確認ください