知らぬ間に肌やのどが乾燥!?予防のカギは夏から秋の生活習慣に
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知らぬ間に肌やのどが乾燥!?予防のカギは夏から秋の生活習慣に

更新日:2021/08/25

あっという間に8月も終盤。まだ暑さの盛りだけれど、この時季の過ごし方が秋本番になってからの健康を大きく左右するのだとか。ニホンドウ漢方ブティック薬日本堂 青山店の薬剤師・漢方相談員、岸直美さんに、夏から秋にかけて意識したい生活習慣について教えてもらおう。

立秋以降の「残暑」の季節は夏の疲れを癒やすとき

立秋以降の「残暑」の季節は夏の疲れを癒やすとき

暑い日が続いているとはいえ、暦の上ではもう秋。毎年8月上旬に来る「立秋(2021年は8月7日)」から秋は始まっているため、8月や9月の暑さは“夏の暑さ”ではなく、夏の余熱が秋に残った“残暑”なのだとか。いったい夏の暑さと残暑は、どう違うの?

「夏は熱気と湿気が強い季節であり、秋は冷えて乾燥する季節です。そのはざまにある残暑の時季は、夏に比べて朝晩が徐々に涼しくなり、湿気が少なくなって空気が乾燥しはじめるのが特徴です」(岸さん)

残暑は秋分(2021年は9月23日)頃まで続く傾向があるそうだけれど、この時季はどのように過ごすといいの?

「残暑の季節は、夏の暑さによる疲れがたまっているときです。この夏の疲れを、しっかりと癒やしておきましょう。この時季に疲労を回復しておかないと、秋分前後に秋バテになったり、秋が深まる頃に風邪を引きやすくなったりしてしまいます。また、この時季から空気が少しずつ乾燥しはじめるので、体に潤いを補給することも大切。今のうちから、潤いを補う食材をよく取るといいでしょう」(岸さん)

夜はリラックスして質の高い睡眠を意識しよう

夜はリラックスして質の高い睡眠を意識しよう

夏の疲れを癒やすためには、質の高い睡眠を取ることが効果的。そのためにも夜は活動を控え、読書をしたりアロマをたいたりしてゆったり過ごし、できるだけ早く寝るようにして。夜11時頃にはベッドに入るのがおすすめ。夜のリラックスタイムは、スマホやPCで動画などを見ることも多いけれど、長時間視聴すると自律神経が興奮してしまい眠りにくくなるので、できるだけ短めにしよう。

夜になってもリラックスできない、なかなか眠れないといった人は、次の薬膳ドリンクを試してみて。

<材料>
牛乳100cc、カモミールの茶葉小さじ1、ナツメ1個、はちみつ適量、熱湯100cc

<作り方>
(1)ティーポットにカモミールの茶葉とナツメを入れ、熱湯を注いで蒸らす。
(2)ティーカップに(1)と温めた牛乳、はちみつを入れてよくかき混ぜる。

「カモミールには気分を落ち着かせる性質があり、リラックス効果が期待できます。ナツメには疲れを取る性質が、牛乳とはちみつには体に潤いを補う性質があるので、夏の疲労回復や乾燥予防にも役立つ薬膳ドリンクです」(岸さん)

潤いを補う食材を取って秋の乾燥対策を

潤いを補う食材を取って秋の乾燥対策を

まだまだ蒸し暑さを感じることがあるけれど、すでに少しずつ空気が乾燥しはじめているのだと、岸さん。夏と同じような生活を送っていると、気づかないうちに肌が乾燥したり、のどを傷めたりすることが。秋分を過ぎると乾燥が本格化してくるので、その前から潤いを補う食材を積極的に取り入れて乾燥対策をしておこう。

「東洋医学では、甘い食材と酸っぱい食材を組み合わせると、潤いに変わると考えられています。ごはんと梅干し、はちみつとレモンやかんきつ類などの組み合わせは、潤いを補給したいこの季節にぴったりです」(岸さん)

また、残暑の時季に旬を迎えるブドウ、梨、柿、イチジクなども、潤いを補う性質があるのだそう。梨と柿は体の熱を取る性質もあるので、残暑の暑さ対策にもなる半面、涼しい日は体を冷やしすぎてしまうので食べすぎに注意して。


秋は肌の乾燥や肌荒れ、鼻、のどの不調が起こりやすい季節。残暑の季節である今のうちからケアをして、不調を予防しよう。

教えてくれた人

岸直美さん

漢方専門店「ニホンドウ漢方ブティック薬日本堂 青山店」薬剤師・漢方相談員。漢方薬から和漢ブレンドティ、スキンケアまで、からだの内外からのトータルケアを提案している。同店地下1階には「薬膳レストラン10ZEN青山店」があり、おいしくヘルシーな薬膳料理が楽しめる。

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WRITING/TOMOKO OTSUBO

※記事は2021年8月25日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります