足裏は1日にコップ1杯の汗をかく!?気付きにくい足のニオイのケア方法
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足裏は1日にコップ1杯の汗をかく!?気付きにくい足のニオイのケア方法

更新日:2020/09/03

まだまだ暑さの続くこの季節、足元はサンダルなど通気性のいいものを選んでいる人も多いはず。でも、素足で履くし風通しもいいはず・・・と思いがちなサンダルも、逆に足汗をかき、ニオイを発する原因になっていることも多いそう。まだまだ体中に汗をかく季節だからこそ、体だけでなく足のニオイもガードするには? ニオイ研究の第一人者である五味クリニック院長・五味常明さんに伺った。

涼し気なサンダルにも、実は汗を呼ぶ原因がいっぱい!汗を放置すると足のニオイの原因に

涼し気なサンダルにも、実は汗を呼ぶ原因がいっぱい!汗を放置すると足のニオイの原因に

サンダルは通気性がいいので、ニオイはあまりしないはず・・・と思っている人も多いのでは?
「人は足の裏だけで1日にコップ1杯分の汗をかきます。足の裏には汗腺が多く、体の中でも汗をかきやすい場所。そして足にかいた汗をそのままにしておくと、皮膚に住んでいる細菌が汗を分解して“脂肪酸”を作り、これがニオイを発生させる原因となります」と五味さん。

また、このように足はただでさえ汗をかきやすいのに、サンダルならではの汗をかきやすくなる原因もあるとか。ヒールが高いものはサンダル内で足が前にすべり、つま先で踏ん張ることに。このストレスでかくのが「スベリ緊張汗」。また、ストラップが細いなど足のホールド力が弱いと、足がぐらぐら左右にゆれやすくなり、「グラグラ緊張汗」をかくことも多いそう。暑さに加え、このような理由でもかいてしまった汗を放置しておくと、足のニオイがますます発生しやすくなる。風通しのいいサンダルだからと、放っておかないほうがいいよう。

制汗剤でニオイの原因をシャットアウト!ムレにも気を付けると効果的

制汗剤でニオイの原因をシャットアウト!ムレにも気を付けると効果的

それでは、どうやってケアしたらいいの?
「まず制汗剤で汗を抑えれば、ニオイのもとを断つことができます。ミョウバン由来の制汗剤を使うと効果的です。古代から天然の消臭剤として愛用されてきたミョウバンは、制汗効果だけでなく、皮膚を弱酸性に保つためニオイの原因となる雑菌の繁殖を抑える効果もあります。直に塗るタイプのものを選ぶといいでしょう」と五味さん。

さらに、足のムレにも気遣うとより効果的とか。ムレると足の皮膚に住む細菌が活動しやすくなるため、自宅ではできるだけ素足で過ごすようにするといいそう。「外出したときも、1日に何度かは靴を脱いで、ムレを防ぐようにしましょう。帰宅したら足をこまめに洗ったり、拭いたりする習慣もつけておくといいですね」(五味さん)。

ストレスや疲労がニオイの原因になることも。悩みすぎずにリラックスすることも大切

ストレスや疲労がニオイの原因になることも。悩みすぎずにリラックスすることも大切

そのほかにも、気を付けたほうがいいことは?
「足は清潔にしているのに、なぜかニオイが気になってしまうという人は『精神性発汗』が原因で、足のニオイが強くなっているとも考えられます。家では臭わないのに職場だと臭う場合には、仕事のストレスによって発汗が促されている場合も。まずはストレスの原因をつきとめて、精神的負担を減らすようにしましょう」と五味さん。

精神性発汗が起きやすい人は、完璧主義、努力家で恥ずかしがりやという傾向もあるそう。周囲の人たちに気を使ってストレスを感じることで、汗をかいてしまうとか。「汗をとめなければ」と悩まず、「どんどんかいてやろう」くらいに開き直ることも大切だそう。「また、足のむくみから『疲労臭』のアンモニアが出ることもあります。足のストレッチで血行をよくしてやることもおすすめです」(五味さん)。

【足のストレッチのやり方】
(1)スクワットを1日10回くらい行う
(2)その後に股関節を10回くらいトントンと叩く

教えてくれた人

五味常明さん

五味クリニック院長。体臭・多汗研究所所長。昭和大学形成外科、多摩病院精神科などを経て、「心療外科」という新しい医学分野を提唱し、多汗治療などで実践。TVや雑誌など幅広く活躍。著書に『新・もう汗で悩まない 「汗博士」による多汗治療の最前線』(ハート出版)など多数。

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WRITING/HIROKO KUROKI

※記事は2020年9月3日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります