【ヨリミチマートのよりみちVol.2】“あさって“に想いを馳せる谷中のジェラート屋さん「asatte」

【ヨリミチマートのよりみちVol.2】“あさって“に想いを馳せる谷中のジェラート屋さん「asatte」

更新日:2023/08/02

新宿・小田急エース地下「SHINJUKU DELISH PARK」内にある「ヨリミチマート」は、オズマガジンと小田急百貨店がコラボしたミニマート。“ちょっぴり上質”をテーマにした店内には、おうちや職場で食べたいアイテムがずらり。今回は、ヨリミチマートで販売するミルクやフルーツを使ったジェラートが人気を集めている「asatte(あさって)」をご紹介します。

生産者が愛情を込めて育てた食材を、無駄なく使いきるために生まれたジェラート

「HAGISO」や「食の郵便屋さん TAYORI」をはじめ、谷中を中心にカフェやお惣菜、焼き菓子のお店などさまざまな飲食店を運営する株式会社HAGISOでは、全国各地の生産者さんたちと接する中で、以前からいわゆる“B品”とされてしまう野菜やフルーツを活用できないかと考えていたそう。そのアイデアのひとつとして生まれたのが「asatteのジェラート」。

「キズがあったり、形が悪かったりしても、ジェラートの原料としてはまったく問題ありません。また、新鮮なうちに加工して冷凍することで、長い期間フレッシュなおいしさを楽しんでもらうことができます」とasatteの店長・佐藤江里さん。

みんなで一緒に“明日より一歩先”のことを考えたい

キッチンスペース「asatteの台所」ではジェラート以外にも、キズがついて販売できないカブでピクルスを作ったり、出荷するときにダンボールからはみ出るため、切り落とした葉っぱの部分を使ってふりかけを作ったりと、ユニークな加工品も手がけているのだとか。

「この間は、農家さんから『新玉ねぎが大量に獲れすぎて余っているから使ってもらえないか』と連絡があり、たくさん送っていただいたので、焼肉のタレやマフィンを作りました。販売するときにはそんなストーリーをお客様にお伝えしたりして、できた商品は生産者さんにも差し上げました」

“asatte(あさって)”という店名に込められているのは、明日より一歩先、日常と隣り合わせの未来について、作る人、食べる人、届ける人、一緒に考え続けたいという願い。いろんな素材で作られたジェラートや加工品を味わいながら、ほんの少しだけ未来のことや、全国各地の生産者さんたちのことを思い浮かべてみて。

行くたびに違う味わいに出会える!日替わりジェラート

店頭に並ぶ6種類のジェラートは日替わりで、取材時に並んでいたのは、ベーシックな「フレッシュミルク」「ピスタチオ」に、エキゾチックなカルダモンの香りがバナナと相性抜群の「バナナカルダモンチョコチップ」、きび砂糖とレモンで爽やかな甘酸っぱさに仕上げた「赤紫蘇レモン」、意外な組み合わせが後を引く「梅クリームチーズ」、山梨・早川農園さんが育てたすももを皮ごと使用したソルベ「すもも」。

いちばん人気の「フレッシュミルク」のおいしさのカギを握る牛乳は、広島県の「サゴタニ牧農」のもの。牧草を育てる土づくりから大切にしている酪農家で、牛乳も季節によって味が変わることを伝えたいと4~9月は「はるとなつ牛乳」、10~3月は「あきとふゆ牛乳」の名称で販売している。
「たくさんのメーカーの牛乳を飲み比べ、ジェラートを作っては食べ比べてたどり着きました。微妙な違いなんですが、『はるとなつ』はあっさり、『あきとふゆ』はコクがある味わいです」

ジェラートはシングル、ダブル、トリプルの3サイズ。好きなものをとことん食べるもよし、季節のフルーツを食べ比べるもよし・・・お店の近くを通るたびに立ち寄ってしまいそう。

生地を味わうシンプルなクレープもおすすめ

ジェラート以外にも、密かに人気を集めているのが「クレープ」(7、8月は休売中)。
注文ごとに焼きあげ、「シュガーバター」「黒糖バター」「シナモンシュガーバター」の3つの味付けで国産小麦の全粒粉を使用した生地そのもののおいしさを楽しむシンプルなタイプのクレープで、口いっぱいに広がる生地の香ばしさやバターの香りにうっとり。
どちらも選べない!とジェラートとクレープ、両方頼む人や、クレープを目当てに何度も足を運ぶファンがいるというのも納得。

店舗詳細

住所:東京都台東区谷中3-10-14
TEL:03-5834-2446
営業時間:平日12:00~19:00、土日祝11:00~19:00
定休日:火、水
公式サイト:asatte

ヨリミチマートで購入できる商品3選

定番だからこそ、お店のこだわりが光る「フレッシュミルク」

シンプルだからこそ、牛乳選びをはじめ試行錯誤をして作りあげたという「フレッシュミルク」は、店舗やオンラインショップでもいちばん人気のフレーバー。
濃厚な旨みはありながらも、すっきりとした味わいで、どんなフルーツとも相性抜群。

ジンジャーたっぷり!「黒ゴマジンジャー」

「黒ゴマジンジャー」は、農家さんが自家製ジンジャーシロップを作る際に大量に出る、ショウガの搾りかすを活用できないかというアイデアで誕生したジェラート。香ばしいゴマの風味とショウガの香りの相性がよく、リピーターが多いフレーバー。

ミルクのおいしさ際立つ「チャイ&アンザッククッキー」

スパイスを効かせた「チャイ&アンザッククッキー」も人気が高いフレーバーのひとつ。ジェラートに混ぜ込んだアンザック(ビスケット)は系列店「TAYORI BAKE」のもの。
濃厚な味わいと、サクサクとした食感とのコントラストが楽しい。

スポット名
YORIMICHI MART(ヨリミチマート)
住所
東京都新宿区西新宿1丁目西口地下街1号 小田急百貨店 SHINJUKU DELISH PARK(シンジュク デリッシュ パーク)PARK1内
営業時間
平日8:00~20:30、土日祝日10:00~20:00
定休日
施設に準ずる
ホームページ
YORIMICHI MART

ヨリミチマートとは

雑誌・オズマガジンがプロデュースした、新宿・小田急エースの北館「SHINJUKU DELISH PARK」内のミニマート「YORIMICHI MART(ヨリミチマート)」。東京を中心に各地の小さなお店の商品が集まっていて、ここに来ればその町をよりみちした気分になれる。“ちょっぴり上質”をテーマにした品ぞろえは、手土産や自分へのご褒美にぴったり。新宿に訪れた際は、おいしいものを探しに立ち寄ってみて。

連載「ヨリミチマートのよりみち」

ヨリミチマートに集まった、東京を中心とした各地の小さなお店たち。店舗によりみちをして、その想いを尋ねる連載をチェック。

PHOTO/MANABU SANO、WRITING/MINORI KASAI

※記事は2023年8月2日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります