東京文化会館

モダニズム建築家・前川國男が設計した芸術空間「東京文化会館」

更新日:2020/05/12

1961年4月に開館した「東京文化会館」は、大ホールと小ホールの2種類を有し、“音楽の殿堂”としてオペラ・バレエ・コンサートなどさまざまな舞台が上演されている。設計に携わったのは、東京都美術館など数々の近代建築で知られる前川國男。力強い外観と絵画のような内装のデザインに、訪れるだけで非日常を味わえる東京文化会館で、最高のエンターテインメントに出会って。

東京文化会館

開都500年がきっかけで誕生した「東京文化会館」

“首都・東京にオペラやバレエもできる本格的な音楽ホールを”という思いから、東京都開都500年事業として建設され、1961年4月にオープンした「東京文化会館」。モダニズム建築家の前川國男によって設計され、大ホールと小ホールの2種類の会場を有するほか、リハーサル室や各種会議室、さらには専門の音楽図書館である音楽資料室を備えている。半世紀以上にわたり、オペラ・バレエ・クラシックコンサートなどの世界中の著名なアーティストによる名演が繰り広げられてきた。1999年には改装工事が実施され、今もなお“音楽の殿堂”として多くの人々に親しまれ続けている。

東京文化会館

ホール自体が芸術作品!音響にこだわった<大ホール>

ホールの入口は一面サーモンピンク色で、入場前から気分を高めてくれる東京文化会館の<大ホール>。総客席数2303席を誇り、5階にまでわたり広々とした空間を持つ。舞台は可動式で、コンサート用とオペラ・バレエ用の入れ替えが可能。通常の状態から舞台前部を下げると、オーケストラピットも出現する。オープン以来、オペラ・バレエ・コンサートを中心に上演され、音響のよさで音楽ファンから絶大な支持を得ている。ホール壁面には、彫刻家・向井良吉が手掛けた雲形のパーツが設けられており、重厚なブナ材が音響拡散体の役割を果たしているのだとか。

東京文化会館

心地よい音にうっとり!贅沢な音楽空間<小ホール>

国内外のアーティストによる室内楽やリサイタルなどの演奏会が日々開催されている<小ホール>。総客席数649席とコンパクトなので、演奏家の手先や歌い手の表情まで見ることができる。客席は3方向から舞台を取り囲む形となっており、ホール天井に吊り下げられた矢羽のような行灯型照明が印象的。舞台側に設置された特徴的な音響反射板と、客席側面に設けられたコンクリートの壁は、音を響かせるためのパーツで彫刻家・流政之の作品。ホール裏には真っ赤な回廊があるので、鑑賞前や休憩時間に訪れてみて。

東京文化会館

音楽資料室も完備。音楽に浸る一日を満喫!

音楽資料室では、オペラやバレエ・クラシック音楽をはじめ、日本の伝統音楽・民族音楽に関する資料や、東京文化会館開館当初からの公演プログラムを一般に公開している。所蔵資料は約130,000点と豊富! 音源・映像資料の視聴や音楽に関する調べものをしたいなら、ぜひこちらを利用してみて。

東京文化会館

東京文化会館

スポット名
東京文化会館
電話番号
0338282111 0338282111 (代表)
住所
東京都台東区上野公園5-45 Map
交通アクセス
JRほか「上野駅」公園口改札より徒歩1分、東京メトロ銀座線「上野駅」7番出口より徒歩5分、京成電鉄「京成上野駅」正面口改札より徒歩7分
総座席数
<大ホール>2303席、<小ホール>649席
ホームページ
東京文化会館

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EDITOR/TOKYO BUNKA KAIKAN、WRITING/MEGUMI OGURA

※記事は2020年5月12日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります