【体験レポート】日本の伝統美に感激。着物で初めての日本舞踊体験

【体験レポート】日本の伝統美に感激。着物で初めての日本舞踊体験

日本の神話『古事記』までさかのぼることができ、長い歴史を誇る“日本舞踊”は、日本の芸能の集大成とも言われている。そんな日本の伝統文化を現代でも親しみやすく触れてもらうため、2月22日(土)に松竹の企画によりスペシャルイベントを開催。着付け体験に始まり、「日本舞踊協会公演」の鑑賞、尾上流家元の三代目尾上菊之丞さんによるミニ日本舞踊体験など、盛りだくさんのイベントをレポート!

更新日:2020/12/25

※こちらのイベント後、多くの舞台が休演となったため掲載を延期していました。

先生に手助けしてもらいながら、自分で着付けに挑戦

イベントが行われたのは日本舞踊や歌舞伎、能楽などさまざまな日本の伝統芸能が上演されている国立劇場。今回は、着付け体験、「日本舞踊協会公演」の鑑賞、尾上菊之丞さんによる日本舞踊体験、座談会も体験できるというもの。
まずは着付け体験からスタート。参加者は日本和装振興協会の安川依律子先生から、長襦袢や半衿、伊達締め・・・と教わりながら順に身に付けていくけれど、ほとんどが初心者のためひと苦労。体の凹凸が少ない方が美しい着姿になるため、タオルを巻いて補正したり、帯を締めたり・・・と慣れない作業に奮闘しながらも、着付けが完成。長沼静きもの学院のシックなデザインの着物にみんな大満足。

本格的な日本舞踊の舞台を鑑賞!美しい舞いにうっとり

着物姿に着替えたら、大劇場で「第63回 日本舞踊協会公演」を鑑賞。こちらは毎年開催されている公演で、若手花形から名手まで、現代の日本舞踊界を代表する舞踊家による豪華共演が楽しめる公演。この日に上演されたのは、オープニングを飾る筝曲「令和薫風(れいわくんぷう)」をはじめ、長唄「ねずみ」常磐津「京人形」義太夫「小栗曲馬物語(おぐりきょくばものがたり)」新邦楽「道成寺昔語(どうじょうじむかしがたり)」の5演目。「イヤホンガイドの解説がわかりやすくて、舞台の世界に入り込めました」「身振り手振りだけであんなにいろいろな表現ができるなんて、と感動」など、初めて観る華やかな至芸を存分に楽しんだ。

尾上菊之丞さんを講師に迎えて日本舞踊の体験

今回の特別プログラムは、尾上菊之丞さんによるミニ日本舞踊体験講座。気さくで明るい菊之丞さんのわかりやすい手ほどきのもと、参加者も見よう見まねで手を動かしたり、音楽に合わせて踊ったり・・・。手足の指先の動きやさまざまな役柄の立ち方、歩き方など、ほんの少し意識するだけでこんなにも仕草が美しく見えるなんて!と感動。

体験後にはフリーアナウンサー・久保井朝美さん進行による座談会も行われ、日本舞踊の魅力や舞台の楽しみ方などについて参加者の皆さんとトークに花を咲かせた。
「日本舞踊の舞台には必ず四季の花が登場するので、季節感を楽しんだり、役の心情をなぞったり・・・。歴史が好きな方は、好きな時代に関連する物語を探して観るのもおすすめです」(菊之丞さん)

日本舞踊の優雅な立ち居振る舞いで、やまとなでしこに

Point1:大事な扇子づかいとお辞儀

扇子は日本舞踊において最も大事な小道具。まずは扇子を自分の前に置いてお辞儀をし、稽古前のご挨拶。ポイントは、扇子の骨組みを束ねる“かなめ”が右側になるように置くこと。「使わないときは、帯の左側にさしておきましょう。“扇子がおさまれば気持ちもおさまる”と言われているくらい、扇子さばきは大切なんですよ」(菊之丞さん)

Point2:指先まで意識したしぐさ

すべての舞の基本として教わったのが、両手を交差させながら回す“かいぐり”。菊之丞さんのように柔らかく、なめらかに手を動かすのは簡単ではないけれど、上達したら女性らしいしなやかさな仕草が身につきそう。「美しく舞うために大切なのは、手や足の指先まで神経を通わせること。何かを持ったり、髪の毛をかきあげるときなど、ちょっとした仕草の際にも気にかけてみては」(菊之丞さん)

Point3:美しく見える立ち姿

さらに、美しい立ち姿の伝授も。両足のかかとをつけて立ったら、左足を斜め45度前に出し、首をかすかに左側に傾ける。ふらつかずに立つのは想像以上に難しく、日頃から鍛錬が必要。「肩の力を抜いて、軽く顎を引きましょう。真正面ではなく、斜め45度の方向から前を見るイメージです。写真を撮るときにもきれいに見えるように意識してみてください」(菊之丞さん)

最後は菊之丞さんを囲んで、全員で記念撮影!

この日の記念に、最後は菊之丞さんも一緒に全員で記念撮影。笑顔いっぱいの参加者に感想を聞いたところ、
「以前から着付けに挑戦したいと思っていたんですが、敷居が高く感じられて・・・。着物の貸し出しがあったので気軽に参加できました」「日本舞踊を体験できて嬉しかったです。優雅なしぐさを身につけたいと思いました」「日本舞踊を観たのは初めてでしたが、優雅な動きや華やかさに引き込まれました」などの声が。
なかなか普段接する機会のない日本舞踊の世界が、身近に感じられる1日となったよう。

【注目の公演】

日本舞踊映像作品「地水火風空 そして、踊」

“日本舞踊Neo”と称し、劇場空間を飛び出し、日本舞踊の魅力を発信する、日本舞踊協会初の映像作品が誕生。芸能の原点回帰ともいえる祈りに焦点をあて、踊り・音楽・豊かな自然が織りなす新感覚の映像舞踊作品をオンライン配信。作・演出は上記のイベントでご指導いただいた尾上菊之丞さん。尾上流家元であり、スーパー歌舞伎Ⅱやラスベガスでの歌舞伎海外公演の振付など多方面で活躍中。配信期間中はいつでも好きな時に視聴することができるので、美しい映像と音をぜひおうちで楽しんでみてはいかが?

DATA

配信日時:2021年1月2日(土)12:00~1月15日(金)23:59
配信メディア:PIA LIVE STREAM
チケット:3500円(税込、発券手数料別)※発売は2021年1月14日まで

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PR/松竹株式会社 開発企画部
PHOTO/KAZUHITO MIURA WRITING/MINORI KASAI

※記事は2020年12月25日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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