美術館の春まつり@東京国立近代美術館 PC
美術展ニュース

皇居・千鳥ヶ淵など桜の名所に近い東京国立近代美術館で「美術館の春まつり」開催。桜を描いた名品も!

更新日:2019/02/25

皇居や千鳥ヶ淵、北の丸公園など桜の名所エリアにある東京国立近代美術館では、桜の開花シーズンにあたる2019年3月19日(火)から4月7日(日)まで「美術館の春まつり」を開催。年に一度だけ、桜を描いた名品で重要文化財の《行く春》を公開するほか、春らしい花の作品などが展覧会に並ぶ。さらに、対話による美術鑑賞のガイドプログラムや特製お花見弁当などの販売もあるので、開花した桜と一緒にアートな一日を楽しんで。

川合玉堂《行く春》左隻 1916年 重要文化財

美術館の春まつり@東京国立近代美術館 跡見玉枝《桜花図巻》
跡見玉枝《桜花図巻》(部分)1934年

所蔵作品展には桜など花を描いた名品が揃う春らしい1室も

期間中に本館で開催されている所蔵作品展「MOMATコレクション」は、明治から現代まで100年を超える日本美術の流れが見られるもので、この時期は特集として会場内の1室(3階10室)に花を描いた作品が揃う。

重要文化財である川合玉堂(かわい・ぎょくどう)の《行く春》はもちろん、しだれ桜やうこん桜など40種類以上の希少な桜が描かれた跡見玉枝(あとみ・ぎょくし)の《桜花図巻》も展示されるので、美術館周辺のリアルな桜と美しい絵画の桜との競演も見どころに。

ほかにも、加山又造(かやままたぞう)の《春秋波濤》や船田玉樹(ふなだぎょくじゅ)の《花の夕》など花を描いた名作が全16点も並ぶ。

美術館の春まつり@東京国立近代美術館  春まつり2018撮影_展示室
春まつり2018の展示風景

初の試み!陶器や染物など美しい工芸の名品も一緒に展示

今回は、明治時代にその精緻な彫刻で世界を驚かせた陶芸家・初代宮川香山の《鳩桜花図高浮彫花瓶》や、大正から昭和にかけて活躍した加賀友禅の第一人者・木村雨山の《縮緬地友禅あおい文振袖》など、工芸の名品も初めて一緒に展示。

さらに、安井曽太郎や梅原龍三郎などの洋画、ポール・セザンヌやパウル・クレーなどの海外作品も並び、花を描いた特集展示以外にも、巨匠たちの美しい作品を楽しめる。

こちらの「MOMATコレクション」は当日に限り、同期間に開催中の「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」のチケットでも鑑賞が可能。福沢一郎展は知的なユーモアにあふれた前衛美術作品が並ぶので、一度にいろんなタイプの展覧会を巡りたいなら、こちらの鑑賞もおすすめ。

美術館の春まつり@東京国立近代美術館 春まつり2018撮影_所蔵品ガイド《南風》
所蔵品ガイド ※作品は和田三造《南風》

人気の催し!対話による鑑賞プログラムや無料観覧日の特典

会期中には、美術館内でさまざまな催しも行われる。本館では、毎日14時からガイドスタッフと参加者が対話しながら鑑賞できる人気プログラム「所蔵品ガイド」を開催。

無料観覧日となる4月7日(日)には、スペシャルプログラム「春まつりトークラリー」が行われ、ガイドスタッフが20箇所以上の作品の前で来場者を迎える。作品を鑑賞するごとにもらえるスタンプを3つ以上集めると、特製カンバッジのプレゼントもあるので、作品を満喫しながらおトクに記念品をゲットできるチャンス。

「春まつりトークラリー」は、4月7日(日)の12時から15時までの時間限定で先着2000名までだから、気になる人は早めの来場を。

美術館の春まつり@東京国立近代美術館 ミクニお花見弁当 
ラー・エ・ミクニ「特製お花見弁当」1500円(画像はイメージ)

前庭のお休み処には人気レストランの特製お花見弁当も登場

周辺の桜の開花にあわせて、本館の前庭には鮮やかな毛氈(もうせん)を敷いた床几台(しょうぎだい)のあるお休み処が特設される。

本館2階のレストラン「ラー・エ・ミクニ」によるキッチンカーでは、「特製お花見弁当」(1500円)も販売。フレンチとイタリアンが融合した人気レストランの、お花見シーズン限定の彩りを味わえるのが嬉しい。

このほかにも、ラザーニャ、ビーガンカレーなどのフードや、スパークリングワインロゼ(桜色のロゼ)、甘酒といったドリンクなどが販売されるので、気持ちよい休憩スペースで桜と一緒に楽しんで。

春らしい美術作品を鑑賞し、周辺の桜の名所も堪能できる東京国立近代美術館の春まつり。お休み処で、ゆっくり美の余韻に浸るのもいいかも。

1日5組限定!オズモール特別プランも実施

オズモールでは、「美術館の春まつり」とともにフレンチの巨匠・三國清三シェフ監修のランチが堪能できる特別プランをご用意。美術館に併設されているレストラン「ラー・エ・ミクニ」は桜の開花時期には、店内前面の窓から皇居の桜を眼前に眺めることができる。1日5組10名の限定プランなので予約はお早めに。

美術館の春まつり ポスター画像

イベントDATA

イベント名
美術館の春まつり
開催場所
東京国立近代美術館 本館および工芸館
会期
2019/3/19(火)~4/7(日)
展覧会
本館 所蔵作品展「MOMAT コレクション」3/19(火)~5/26(日)
本館 「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」3/12(火)~5/26(日)
本館 「イメージコレクター・杉浦非水展」前期2/9(土)~4/7(日)・後期4/10(水)~5/26(日)
工芸館「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美ー」2/22(金)~5/6(月)
開館時間
10:00~17:00
本館のみ金曜・土曜は20:00まで(いずれも入館は閉館30分前まで)
休館日
月曜(ただし、3/25、4/1は開館)
観覧料
本館 所蔵作品展「MOMAT コレクション」
一般500円、大学生250円(金曜・土曜の17:00以降は一般300円、大学生150円)
※高校生以下および18歳未満、65歳以上、障がい者手帳をお持ちの方と付添者(1名)は無料
※当日に限り、本展観覧料で「イメージコレクター・杉浦非水展」も観覧可能

本館「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」
一般1200円、大学生800円
※高校生以下および18歳未満、障がい者手帳をお持ちの方と付添者(1名)は無料
※当日に限り、本展観覧料で本館の全展示も観覧可能

工芸館「The 備前―土と炎から生まれる造形美―」
一般900円、大学生500円、高校生300円
※中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。

※4/7(日)は無料観覧日のため、所蔵作品展・杉浦非水展のみ無料
プログラム
「所蔵品ガイド」
開催日時:毎日14:00~
参加費:無料(観覧料別)

「春まつりトークラリー」
開催日時:2019/4/7(日)12:00~15:00 ※無料観覧日
定員:2000名
ホームページ
美術館の春まつり

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NAOKO YOSHIDA (はちどり)

※記事は2019年2月25日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります