関東 日帰り 出会い旅 Vol.002 / 港町の「おいしい」と「小商い」に出会う旅(千葉県いすみ市)【後編】

関東 日帰り 出会い旅 Vol.002 / 港町の「おいしい」と「小商い」に出会う旅(千葉県いすみ市)

【毎週土曜 6:00 更新】
東京から90分以内の日帰り圏内。その円を広げてみると、そこにはとても豊かな自然や、新鮮な景色が広がっています。
身近なようでまだ知らない「関東の田舎」で、地元を愛するみなさんと触れ合いながらの、楽しい週末旅はいかが?
旅先は前回に引き続き、千葉県のいすみ市。旅人は、千葉県いすみ市在住の編集者/プランニングディレクターの磯木淳寛さん!

更新日:2016/07/30

  • LINEで送る

【今週 会いに行った人】
宇井里実(うい さとみ)さん

関東 日帰り 出会い旅 Vol.002 / 港町の「おいしい」と「小商い」に出会う旅(千葉県いすみ市)【後編】

いすみ市生まれ、在住。地元を一度離れた後、故郷の魅力を再確認しUターン。お祭りなど地域の伝統を学び受け継ぎつつ、より良い暮らしにつなぐべくアイディアを実践中。NPO法人『いすみライフスタイル研究所』元スタッフ。

【今週 出かけた町】千葉県いすみ市

関東 日帰り 出会い旅 Vol.002 / 港町の「おいしい」と「小商い」に出会う旅(千葉県いすみ市)【後編】

東京駅から電車で約90分、房総半島の中ほどに位置する、海の青と里山の緑のコントラストが印象的な町。昔からサーフィンが盛んで、波を求めて移り住む人も。また、農的な暮らしを志向する若い世代も増え、食やものづくりといった小商いのマーケットが盛んに。

関東 日帰り 出会い旅 Vol.002 / 港町の「おいしい」と「小商い」に出会う旅(千葉県いすみ市)【後編】
関東 日帰り 出会い旅 Vol.002 / 港町の「おいしい」と「小商い」に出会う旅(千葉県いすみ市)【後編】
関東 日帰り 出会い旅 Vol.002 / 港町の「おいしい」と「小商い」に出会う旅(千葉県いすみ市)【後編】

飛び入り参加もOK!都心からの参加者も多数の「房総のたこ飯&お魚さばき方教室」

-------------------------
宇井さんもスタッフを務める『NPO いすみライフスタイル研究所』が主催する、『いすみライフマーケット in ちまち』という、保育所跡地を利用したマーケット。
ちょうどこの日、マーケットの隣の建物では宇井さんも運営に関わっている、いすみ市の漁師による「房総のたこ飯&お魚さばき方教室」が行われるとのこと。なんだか面白そうなので、こちらにも潜入してみました!
-------------------------

宇井さん:この教室は定期的に行われていて、地元のお母さんたちに習う房総名物の「太巻き花寿司作り」なども人気なんです。

磯木:今日もたくさんの参加者が来てますけど、いすみ市の人がほとんどですか?

宇井さん:結構遠くから来られる人もいて、今日は11人中7人がいすみ市外からです。私の友人も東京から来てますよ!

参加者の女性2人組:こんにちは~。日帰り旅で遊びに来ましたけど、ここは都内から2時間くらいでちょうどいいですね。電車で寝過ごしそうになりましたけど(笑)

磯木:わかります、やっちゃいますよね(笑)。普段はなにをされているんですか?

参加者の女性2人組:会社員とフォトグラファーです。もしよかったら、私、撮影しましょうか?

磯木:え!いいんですか??(…というわけでここからの写真はプロの手によるものです)
それにしても蛸&魚さばき面白そう。これ、せっかくなんで参加しちゃっても大丈夫ですか??

宇井さん:もちろんです!

磯木:魚の三枚おろし、初めてやりましたよ!ひと仕事やり終えて、すがすがしいですね。手とり足とり教えてもらえて、なによりグリルも、煮付けも、お刺身も蛸飯もなにもかもがおいしすぎます!

参加者の女性2人組:ほんと、大満足!

宇井さん:喜んでもらえてうれしいです!

テスト④
関東 日帰り 出会い旅 Vol.002 / 港町の「おいしい」と「小商い」に出会う旅(千葉県いすみ市)【後編】

-----
手を動かして、たび重なる海の幸でおなかいっぱいになったところで、
女性移住者が古民家の一部をみずから図書館にしてしまった『星空の小さな図書館』にお邪魔しました。

ちなみに、旅は道連れ。
先ほどの「魚さばき教室」で出会った女性たちとも仲良くなったので一緒に向かうことに。
-----

星空の小さな図書館

イベントも多数。県外からも人が集う『星空の小さな図書館』

磯木:こんにちはー!

三星さん:こんにちは~。

宇井さん:『星空の小さな図書館』を作った三星千絵さんは、私が『NPO法人いすみライフスタイル研究所』に入ったときの先輩でもあるんです。最初はExcelの使い方から教えてもらって…

三星さん:そんなこともあったよね(笑)

磯木:『星空の小さな図書館』は2014年にオープンしたんですよね。今日も来館者が来ていてすっかり町に溶け込んでいる感じですけど、個人で図書館を始めたのはどうして?

三星さん:はい、私が移住してきたとき、地元の人たちに多くの人を紹介してもらったことで地域に無理なくなじめたので、私自身も新たにいすみ市に移住してきた人が以前から住む人たちとが交流できる場を作りたくて。それで、まず古民家を借りてシェアハウスの運営を始めました。

磯木:うんうん。

三星さん:だんだんいろんな人が集ってくれるようにはなったんですけど、シェアハウスはあくまで住居。じゃあ住民に負担なくみんなが気軽に集える場を作るには?と思い、古民家の隣に放置されていた納屋をリノベーションして、住人たちが持ち寄った本を集めた図書館を作ろうと思いついて。

磯木:気兼ねなく誰でも利用できて、交流の生まれる図書館ってわけですね。旅行者がふらっと立ち寄って本を読んで休んでいけるのもいいですよね。
ところでそもそも三星さんはどうしていすみ市に住むことに?

テスト⑥

三星さん:最初はちょっとした観光旅行。都内からいすみ鉄道というローカル線に乗るためにいすみ市に来たら、のどかな風景が東京に比べてとても豊かに思えて。やがて私も働くことになった『NPO法人いすみライフスタイル研究所』で地元の方や移住者の話を聞くうち、ここなら仕事と暮らしのバランスのとれた生活ができそうかなと思いながら・・・気がついたら4カ月後には移住を決めていましたね(笑)。

そういえばもともとのきっかけは、このオズマガジン(2010年7月号)だったんですよ。ちょうどいすみ市への旅がトップで特集されていて。(※ヤラセ無しです!)

磯木:すごい。人生を変えた一冊ですね。でもこうして改めて聞いていくと、三星さんも宇井さんも、地元っ子と移住者という立場は違っても、いすみ市が好きだからこそいろんなきっかけや場を作ろうとしているっていうのは同じなんですよね。

三星さん&宇井さん:そうだと思います。

磯木:じゃあさっそく本を見ていこうかな…。あれ、このハシゴは!?

女性2人組:(2階から)ここ、お座敷みたいになっていますよ~。何時間でもいられそうです。

三星さん:本当に、ずっと2階で過ごしていく方もいますよ。自由に使ってもらえる図書館なんです(笑)

テスト⑧
テスト⑦

【磯木さんの「旅を終えて」】
そこに魅力的な「人」がいれば、途端に見える景色が変わります

地元・いすみ市を改めて訪ねた初回。サーフィンできる海やローカル線のいすみ鉄道だけでなく、観光案内には出てこないスポットにも魅力がたくさん。はんこアーティストの小畑恵さんや、星空の小さな図書館の三星千絵さんは移住者。旅が日常に変わっても、風通しよく暮らしているのは、「やりたいこと」を暮らしの軸に据えているからでしょう。また、地元っ子として育ちながらも、移住者たちとの関わりの深い宇井さんの愛されっぷりもひしひしと感じました!

【関東日帰り出会い旅 at 千葉県いすみ市】 今回出会った場所と人

星空の小さな図書館


●お魚さばき教室
・『NPO法人いすみライフスタイル研究所』
千葉県いすみ市岬町長者475

●『星空の小さな図書館』

千葉県いすみ市能実969
開館日:日・月 
開館時間:13:00~19:00 入場無料
アクセス:圏央道 茂原長南ICより車で約30分
JR外房線茂原駅より路線バス。「農産物直売所」より徒歩5分

■著者/磯木淳寛さん


食と地域を耕す編集者/プランニングディレクター

自然と共生する価値観と地域の可能性をテーマに雑誌媒体などに取材・執筆・企画。2013年から現場に身を投じるべく、海と里山のある千葉県いすみ市に在住。地域の営みを観察し未来をつくる書き手を増やすための合宿型ライター・イン・レジデンス「ローカルライト-地域の物語を編む4日間」を主宰し、全国で開催。

石巻復興まちづくり情報交流館コンテンツ編集デスク。季刊自然栽培「見えないものを見る」連載中。近刊予定として『房総いすみ~生き方としての小商いを実現する町(仮題)』(2016年秋発刊予定)。

※記事は2016年7月30日(土)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

TOP