京都・嵯峨嵐山の夜が幻想世界に。渡月橋や竹林の小径が期間限定でライトアップ

更新日:2018/11/30

47都道府県では、まだ知らなかったローカルのいいものに出会えるイベントがたくさん。ここでは日本有数のお祭りから地元の人と触れ合える小さな催しものまで、次の旅のヒントにしたいイベントを編集部がご案内。今回は、なんど訪れても新しい出会いがある京都で、2018年12月8日(土)~17日(月)と2019年3月に開催される、「京都・花灯路」をご紹介します。美しいライトアップで彩られた、新しい京都の顔を堪能して。

渡月橋ライトアップ

「京都・嵐山花灯路-2018」開催!灯りと花に彩られた散策路で、日本情緒を味わおう

「灯りと花の路」は見どころ満載。すべてを歩く時間の目安は約2時間

四季折々に移ろう自然を背景に、優美な姿で人々を魅了する京都の町。そんな京都を初冬に訪れるなら、「京都・嵐山花灯路-2018」に注目して。2018年12月8日(土)~17日(月)の期間、嵯峨・嵐山地域に“灯り”と“いけばな”で演出された散策路がお目見えし、日中とは違う幻想的な風情が楽める。

“思わず歩きたくなる路”をコンセプトに設けられた全長約5kmの「灯りと花の路」が今回の主役。点々と配された無数の露地行灯が足もとを照らし、訪れる人を散策へと導くと、幻想的な夜の京散歩を楽しませてくれる。さらに道中には、「いけばなプロムナード」として、美しくライトアップされたダイナミックで芸術的ないけばなが9カ所に展示され、気分をいっそう華やかに盛り上げてくれる。いけばな鑑賞ポイントをはじめ盛りだくさんの見どころが散策マップに記されており、ホームページからもダウンロードできるので、事前にマップを手に入れておくのがおすすめ。

観光名所としても人気の「竹林の小径」もライトアップされ別世界に

散策ルートには、嵯峨・嵐山の人気の観光名所も含まれている。渡月橋(メイン写真)では、青く浮かび上がる山裾を背景に金色にライトアップされた橋と桂川の水面にゆらめく光が、普段見ることのできない現代的な光景を映し出す。また、野宮神社から大河内山荘庭園を結ぶ竹林の小径もライトアップされ、闇夜に浮かび上がる光のトンネルのよう。その中を歩けば、まるでおとぎ話の世界に迷い込んだようなロマンティックな気分に。歩くだけじゃ物足りないという人は、思いを書き込んだメッセージシールを大きな行灯に貼りつけ展示する「コトノハ行灯」や「お絵かき行灯」で思い出づくりを。数に限りがあるので、気になる人は早めにチェックして。

法輪寺では本堂などにデジタル画像が映し出される

開催中は、京都を代表する寺院や神社をはじめ文化遺産もライトアップされ、中には特別拝観や入館できる施設もあるので、要チェック。松尾芭蕉の門人・向井去来の別宅だった落柿舎をはじめ常寂光寺、野宮神社、宝厳院、嵯峨嵐山文華館、法輪寺など、夜に足を踏み入れるワクワク感と日中では味わえない趣が感じられるはず。中でも興味深いのは、1300年余もの歴史を持つ法輪寺のプロジェクションマッピング「デジタルカケジク」。本堂に次々とデジタル画像が映し出され、その鮮やかさに圧倒される。17時から20時半までの間に上映される予定なので、こちらも散策マップの情報をチェックしてお見逃しのないように。

ライトアップされた法観寺とまちなみが融合し幻想的(東山花灯路)

さらに、2019年3月8日(金)?17日(日)に東山地域で開催される「京都・東山花灯路-2019」では、全長約5kmの「灯りと花の路」が設けられ、魅力的な夜散歩が体験できる。門前町にともる灯りが石畳を照らし、いっそう味わい深い光景をつくり出す。こちらでは、竹とろうそくを使って小川のせせらぎを表現したというファンタジックな「竹灯り・幽玄の川」や、地元小学校の児童がわらべ歌を唄い、拍子木や太鼓を交えたお囃子を奏でながら「灯りと花の路」を練り歩く「火の用心・お囃子組」が開催される。そのほか、「サクハナ行灯」「お絵かき行灯」など、同様の催しが行われる。
年に2回しかないこの時季に、露地行灯がともる夜の京都をじっくり楽しんで。

写真提供/京都・花灯路推進協議会

イベントDATA

イベント名
京都・嵐山花灯路-2018
開催場所
嵐山中之島公園から渡月橋を渡り、天龍寺周辺一帯を通って竹林の小径、嵯峨野散策路から二尊院に至る周辺寺院・神社など(全長約5kmの散策路)
開催日程
2018年12月8日(土)~17日(月)
開催時間
17:00?20:30
料金
散策無料。
※但し、寺院・神社・文化施設などの特別拝観や入館については一部有料。料金は施設によって異なります。
イベント内容
・ロームが灯す「灯りと花の路」
・渡月橋周辺、竹林の小径のライトアップ
・京都いけばな協会「いけばなプロムナード」
・ご当地キャラスタンプラリー
・コトノハ行灯
・お絵かき行灯 など
所要時間目安
約2時間(ルート全体を散策)
アクセス
JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」よりすぐ
早春にも開催■京都・東山花灯路-2019
開催日時/2019年3月8日(金)~17日(日) 18:00?21:30 ※雨天決行
開催場所/北は青蓮院から円山公園、八坂神社を通って、南は清水寺までの東山散策路と周辺寺院・神社など(全長約5kmの散策路)
料金/散策無料。※但し、寺院・神社・文化施設などの特別拝観や入館については一部有料。料金は施設によって異なります。
イベント内容/ロームが灯す「灯りと花の路」、京都いけばな協会「いけばなプロムナード」、竹灯り・幽玄の川(円山公園)、「火の用心・お囃子組」(青蓮院~清水寺)、東山花灯路スタンプラリー、サクハナ行灯、お絵かき行灯 など
所要時間/約2時間(ルート全体を散策)
アクセス/地下鉄東西線「東山駅」より徒歩15分
問い合わせ
TEL 075-212-8173(平日10:00~18:00)/京都・花灯路推進協議会事務局
ホームページ
京都・花灯路

WRITING/KAZU SASAKI

※記事は2018年11月30日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります