楽しい柄は会話のきっかけになる。岸本万里さんと川村智也子さんが語るテキスタイルの魅力|伊勢丹新宿店「柄の祭典 VOL.5」

更新日:2021/10/08

伊勢丹新宿店本館では、2021年10月13日(水)~19日(火)の期間、人気テキスタイル作家やブランドが参加する「柄の祭典 VOL.5」を開催。そこでバイヤーの皆さんにご協力いただき、素材や柄、織り、染めなどにこだわりのある多彩な“語れるテキスタイル”を教えてもらいました。今回は、手描きの温かさを大切に、それぞれ個性豊かな世界観のテキスタイルを生み出す「mannine」と「marble SUD」のおふたりをご紹介。

【Textile Artist:岸本万里さん・川村智也子さん】楽しい柄の洋服は会話のきっかけもくれる

村智也子さん・岸本万里さん
左/川村智也子さん:「marble SUD」ディレクター。アパレルメーカーに勤務後2001年に夫の新中好登さんとともに創業。恵比寿本店など10店舗を展開する。最新情報は、Instagram(@marblesud_official
右/岸本万里さん:「mannine」デザイナー。英国セントラル・セント・マーチンズ大学のファッションプリント学科を卒業後2014年にブランド立ち上げ。最新情報は、Instagram(@mannine.official

――おふたりは毎回のコレクションにテーマを設定されるんですか?

【川村さん(以下、川村)】年3回のコレクションではそのときどきのメッセージを発信しています。私を含め6人のスタッフ全員でニュアンスを共有するために短い詩も作るんです。今季は「夕暮れ、そして星空のもと私たちは」がテーマ。「空を見上げると、月が、星が、大きな夜空が私たちを静かに包み込んでくれます。明日がどうか笑顔の日となりますように。星に願いを」という詩を添えました。不穏な空気が続く中で星に希望を願う気持ち。ここからスタッフが発想を広げてテキスタイルにしています。

【岸本さん(以下、岸本)】mannineのこの秋冬のテーマは“Let's catch up over a cup of tea ?”です。やはり今は制限が多く海外にも行けないし、友達をお茶に誘うのも遠慮してしまう。だから代わりに私の描くキャラクターたちにお茶会で楽しく会話してもらおうと「森のお茶会」をテーマにしました。森に住むウサギや熊など、私が描いたキャラの設定を3人のスタッフと一緒に肉付けし世界観を膨らませています。今回はInstagramのフォロワーの方々からキャラの名前も募集しました。柄ものは「これはなんだ?」という好奇心が入口になりますが、そこに物語があるとさらに親近感を抱いてもらえますよね。

原画は鉛筆で何回も描き直すという岸本さん。パンを持ったパンダの名前は「パンリー」に決定
原画は鉛筆で何回も描き直すという岸本さん。パンを持ったパンダの名前は「パンリー」に決定

――創作のインスピレーションはどんなところから受けていますか?

【岸本】私は幼い頃からとにかく色が好きで。特に鳥や蝶など生き物の色や自然界の色って、思いも寄らないような配色がたくさんある。ああいう色にとても惹かれます。

【川村】私は昔から民族衣装が好き。刺繍や染め、織りなどのテクニックも興味深いし原色の色使いも独特で、配色のインスピレーションをもらうことも多いです。10年ほど前に始めた刺繍シリーズも、民族衣装の手刺繍の素朴さが発想の源になりました。

【岸本】美術館も刺激になりますよね。明るくエネルギッシュなものが好きなので、岡本太郎やニキ・ド・サンファルの色使いに惹かれます。映画もよく観ます。今回のテーマも映画で観た「今度お茶しようよ」というセリフに、今はこんな言葉も気軽に言えないと気付いて発想が広がりました。

【川村】そういう気持ちを振り返れるよう、イメージにつながる言葉や写真をストックする癖がついています。

【岸本】私は言葉を集めるんです。アーティストの動画や美術館の展示などを見て、そこで感じたキーワードを書き出して、そこからつながるものを考えたり、言葉を検索したり。

【川村】私も最初のとっかかりは言葉かもしれないですね。キーワードからいろんなものにひもづけていく。なにかひとつアイデアが浮かぶと、あれもやりたい、これもやりたかったと雪崩のように一気に出てくるんです。

「marble SUD」の「M」を描いたTシャツ原画。MOUNTAINなどM で始まるもので構成
「marble SUD」の「M」を描いたTシャツ原画。MOUNTAINなどMで始まるもので構成

――柄のテキスタイルならではの魅力はどんなところだと思いますか?

【川村】柄物は合わせづらいと思われがちですが、あるとワードローブが楽しくなりますよ。無地の洋服を引き立ててくれるし、柄の中の1色とタイツの色を合わせたりできて、コーディネートがおもしろくなります。

【岸本】そうですね。柄のテキスタイルは人を楽しませるものだし、その人の気分に作用するもの。緊張する場面も、自分が着ている服に色があることで少し落ち着いたりして。

【川村】ブランドを始めた頃、会話のきっかけになる服を作ることが使命だと感じたことがあり、おもしろいモチーフのものも作り続けています。

【岸本】私も最近印象的なお客様がいらして。mannineの服を緊張する初デートに着て行ったらその柄をきっかけに話が盛り上がって仲よくなり、さらにその彼と結婚されたそうで。“ああ、役に立てたんだ”と感激しました。学生時代から“人の役に立ちたい”という思いをずっと抱いてきたので、人数は多くなくとも、こういう柄ものが好きな方が喜んでくださるような仕事をしていきたいです。

【川村】私は見た瞬間にアドレナリンが出るようなものを作りたいんです。愛らしい赤ちゃんや動物を見たときには、抑えがたいときめきが湧き上がりますよね。そんな思いを感じられるものづくりをめざしたい。そんな服はきっと着る人に自信をくれるはずだし、そういう服が人をハッピーにするんじゃないかと思っています。

星空柄に星座の刺繍を施したSTELLA HIGH-NECKED BLOUSE22000円/ marble SUD
星空柄に星座の刺繍を施したSTELLA HIGH-NECKED BLOUSE22000円/ marble SUD
ビビッドなピンクと大きな柄がインパクト大! 襟付きシャツOP 38500円/ mannine
ビビッドなピンクと大きな柄がインパクト大! 襟付きシャツOP 38500円/ mannine

伊勢丹新宿店「柄の祭典 VOL.5」

オズマガジン編集部のコラボブースも登場予定!

2021年10月13日(水)~19日(火)の期間、人気テキスタイル作家やブランドが参加する「柄の祭典 VOL.5」を開催。人気作家・ブランドの新作や素敵な柄アイテムが一同に見られるチャンス。実際に作家さんと話ができる時間も。
また、2021年10月12日(火)発売の雑誌「オズマガジン」11月号はテキスタイル特集。伊勢丹新宿店×オズマガジンがコラボーレションして、会場内にオズマガジン編集部もブース出展予定。このイベントだけのお楽しみをぜひ見逃さないで。

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※オズマガジン2021年11月号「すてきなテキスタイル」の記事を一部転載 

イベントDATA

イベント名
柄の祭典 VOL.5
開催場所
伊勢丹新宿店本館3F プロモーション
開催日程
2021/10/13(水)~19(火)
開催時間
10:00~20:00
入場料
無料
参加ブランド
MANAMI SAKURAI、mannine、marble SUD、seed one style
ホームページ
公式HP

DATA

スポット名
伊勢丹新宿店
住所
東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店本館 Map
営業時間
10:00~20:00 本館7Fレストラン街「イーストパラダイス」11:00~21:00
※店舗により営業時間は異なる
交通アクセス
東京メトロ丸ノ内線「新宿三丁目駅」より徒歩1分、副都心線「新宿三丁目駅」より徒歩2分都営新宿線「新宿三丁目駅」より徒歩3分、JR「新宿駅」東口より徒歩5分、西武新宿線「西武新宿駅」より徒歩5分、小田急線「新宿駅」より徒歩7分、京王線「新宿駅」より徒歩7分、都営大江戸線「新宿西口駅」より徒歩10分
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PHOTO/KAZUHITO MIURA WRITING/MIYO YOSHINAGA

※記事は2021年10月8日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります