編集部の「いい1日」リポート

編集部の「いい1日」リポート VOL.021

更新日:2017/11/10

こんばんは。金曜日の夜です。今週もおつかれさまでした。どんな1週間でしたでしょうか。

毎回おいしいおめざを目がけて出かける、わたしクリヤマの朝のよりみちシリーズも4回目になりました。だんだん季節も冬に近づき、早起きがつらくなってきますが(笑)、今日も懲りずにお付き合いいただけたら幸いです。今回はわたしの大好きな町、吉祥寺のコーヒー屋さんへの朝さんぽです。

白とグレーを基調としたシンプルな空間。大小いくつもの窓から光が射しこみ、気持ちのいい朝が過ごせます。お昼や夕方、時間に合わせて店主の小泉さんがロールカーテンを調節してくれ、いつの時間も心地よい雰囲気

朝の光が射しこむ小さなカフェへ

今日訪れたのは吉祥寺駅の南口(井の頭公園側の方)から歩いて7分ほどの場所にある「Ryumon coffee stand」です。商店街にすっとなじむ邸宅のような外観に、ふと通り過ぎてしまいそうになるささやかでかわいらしいお店です。内観も外観も白を基調としていて、バーンと主張してこないところがわたしの好み。「通り過ぎてしまいそうになる」なんて書きましたが、どうか通り過ぎないでください。

とはいえ、1度訪れたらきっとまた帰ってきたくなるあたたかな時間が過ごせるので(後述)、きっとこの初めての人は通り過ぎそうになるささやかさが、ちょうどいいのかもしれないなと思います。それではいってみましょう。

コーヒーの豆は、買って帰ることもできます。味の特徴や焙煎のこだわりをきちんと教われるのが嬉しいポイント

じっくり味わいたいコーヒー

今日の豆はダークチョコレートのような風味の感じられる中深煎りのコーヒーということで、ミルクを合わせてカフェラテをお願いしました。今日のコーヒーがミルクにあうというのが選んだ理由のひとつですが、もうひとつの決め手は店主・小泉さんが淹れてくれるラテが好評だから。1杯ずつていねいに作ってくれるこのラテは、フォームがとても細やかで、すっと溶けるクリームのような舌触り。繊細なラテアートも楽しみで、いつもはブラック派のわたしもついラテを頼んでしまいました。

モーニングセットはトーストとコーヒー。料金をプラスしてカフェラテにも変更できます。自分のを食べ終えた後も、ほかのお客さんが食べているのを見て、もう1枚!と言いそうになります

さて、本日のおめざは・・・!?

待ちに待った本日のおめざは、THE王道のさっくり焼きあげたトーストに四角いバター。これがもう、コーヒーやカフェラテにぴったりなのです。吉祥寺のパン屋さんにお願いしているという食パンは耳がカリカリ、表面はサックリ、そして中はふわふわ。隠し味は最後に少しだけ振った岩塩なのだそう。まずはひと口、そのまま食べてみてください。パンとバターと塩、3つが調和した味わいは、シンプルイズベストという言葉がぴったりです。

と、このままでも相当おいしいのですが、ぜひ試していただきたいのは、添えられている自家製のきび糖シロップ。さらさらとしたこのシロップをかけたトーストをほおばると、噛むたびに、熔けたバターとシロップがじゅわり・・・。

ここでさっきの岩塩の塩味が引き立ち、クセになる甘じょっぱい味に完全ノックアウトです!!! シンプルなトーストが、突然変化するこのアレンジ。ずるいです。いつもはデニムパンツのあの子が、急にワンピースを着てきた感じです!!(意味不明)

少し照れながら笑う、控えめな店主の小泉さん。扉を開けるとこのカウンターでいつもにっこりと迎えてくれます

いつもの笑顔が待っていてくれる

おめざをいただいている間には、ほかのお客さまもちらほら。階下からはご近所さんと小泉さんが談笑している声がして、内容は聴こえないものの、きっととてもよい関係性なのだろうなと感じます。

毎日変わらずに迎えてくれる店主・小泉さんは、シャツが似合うところも含め、なんだか昔ながらの喫茶店のマスター姿が重なります。おひとりで切り盛りされているからこそ、その場の空気や味、日々の会話の中に店主の人柄が息づくのかもしれないなあとしみじみ。

扉を開けるといつもおんなじ笑顔が待っていてくれる。それって実はとても、意義深くてあたたかいことだなあと感じることができました。

お店の前の商店街にある大きな木。葉っぱがもうだいぶ色づきました。なんの変哲もない普段は気にもしない木なので、写真に撮っていたら道行く人に不思議そうに見られました

ちょっとのよりみちが教えてくれること

お店の2階の窓からぼんやりと外を眺めていると「あ、葉っぱが色づいてきたな。また季節がひとつ過ぎるな」とふと感じたりもして。いつもは天気予報士さんのセリフやスマートフォンアプリの予想気温ばかりに意識を向けているけれど、こうやってほんの少しだけぼんやりする時間を持ってみると改めて、四季の移り変わりに気がつくことができました。

木の下には、足早に行き交う人の姿。今日もそれぞれの人の1日が始まります。たくさんの人の中には、明るく前を向いて歩く人や、走り抜ける会社員、挨拶を交わすごみ収集の業者の方や、にこにこと周りを見渡しているベビーカーの赤ちゃん・・・。さまざまな人の表情が見えてきます。

顔をあげ、いい表情で歩く人や、にっこりと挨拶を交わす人々を見ていると、なんだかこちらまでいい気持ちに。いつも無意識に歩いていた道をこうやって俯瞰して見てみると、わたしは昨日どんな顔をして歩いていただろうかなんて、はっとしたり。コーヒーを1杯飲むたった数分が、自分を少し遠くから見つめてみる貴重な時間になりました。

明日も素敵な朝がやってきますように

朝のよりみちがくれるちょっとした気持ちの変化で、いつもより少しだけ前向きに1日を始められたり、人にやさしくなれたりするものだなあと、今日もやっぱり実感しました。なんだかこんなふうに書くととても意識の高い人みたいですが、実際のわたしの日々の大半は、目覚めてダッシュで身支度、小走りで駅へ向かい電車に乗るただの寝癖OLです。笑

毎日、とか、毎週、とか、そう決めて出かけるのももちろん素敵ですが、あんまり気負わずに。気が向いた日にちょっと外で朝ごはんを食べてみる、それだけでもわたしは十分だと思います。

そして嬉しいことに、ここリュウモンコーヒーのモーニングセットは、なんと13時まで販売しているのです! もはやお昼だけれど(笑)でもいいのです。前回も言い切りましたが、それが何時だって、目が覚めていちばんに食べるおいしいごはんが、おめざ。自分がそう思っていたら、正真正銘おめざ認定なのです。

ということでみなさんも、明日もどうぞいい1日を。早起きさんも朝寝坊さんも、それぞれの町でそれぞれに、素敵な朝が訪れますように。

また来週も編集部員が見つけてきたいい1日をこちらでリポートします。ぜひ楽しみにお待ちいいただけたらうれしいです。

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※記事は2017年11月10日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります