編集部の「いい1日」リポート VOL.006

編集部の「いい1日」リポート

この連載では、編集部員が見つけた「いい1日」のヒントをご紹介していきます。特集のためのリサーチから、個人的な趣味のさんぽ、その他もろもろ、よりみちで出会ったことや感じたことをつづります。第6回目は、イノウエの東東京日記です。

更新日:2017/07/14

夏の夜、マジックアワーとクラフトビール

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隅田川にかかる清洲橋と、スカイツリーを望む夜景です。隅田川沿いとひとくちに言っても、東京湾に近い築地のほうから浅草のほうまで、多彩な夜景があります。

こんにちは、オズマガジン編集部イノウエです。突然ですが、僕は川が好きです。散歩したり、ジョギングしたり、自転車漕いだり、少年野球を眺めたり、いろいろありますが、いちばん好きなのは、川沿いレストランのテラス席でのんびり過ごすこと。特に、この季節の夕暮れどきは最高です。

日中の暑さが少しずつ遠ざかり、夜風に当たりながらビールでも飲むのはなんとも言えない至福の時間。オレンジに染まった空が気がつくと紫色に変わり、やがて藍色になる頃には街に灯りがともりはじめる。こんな贅沢な時間を楽しめるのは夏ならではです。

ですが規制の関係で、東京にはあんまりリバーサイドのレストランがありませんでした。状況が変わったのは数年前、規則の変更などがあり、水辺利用が促進されるようになりました。すると、隅田川沿いに素敵なお店が続々と登場したではないですか! ということで、僕のおすすめリバーサイドレストランを紹介します。

隅田川沿いレストランのマイベスト3

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この日は早々に仕事を切り上げ、清澄白河のPITMANSで沈む夕日を眺めながらのんびりと。頼んだのはアウグスIPAのMサイズ972円。ホップの苦みがしっかりで、暑い日にぴったり。ちなみにランチタイムはビュッフェスタイルでお料理を楽しめます

私的第1位は、清澄白河のPITMANS。この春オープンしたバーベキューレストランで、さまざまな肉料理や旬の野菜をいただけます。川沿いのテラス席は一般に開放されていて誰でも通ることができるので、とてもオープンな雰囲気。さらに、清洲橋醸造場というブルワリー併設なのでできたてクラフトビールをいただけるのもビール好きの僕にはぴったり。しかも左岸にあるのも貴重です(上流から下流を見て、左側が左岸。とかいうとセーヌ川みたいな気がしてきます。そして右岸のほうがお店が多いのです)。

第2位は、茅場町のMile Post Cafe。テラスは小さいですが、目の前を遮るものがないベスト隅田川ビューです。その格別な気持ちよさゆえに競争率もすごいですが、冬でもときどき立ち寄るくらい好き。インド人スタッフが作るカレーとクラフトビールが楽しめます。ランチもおすすめ。

第3位は蔵前のボン花火。お好み焼きなど鉄板焼きを中心に、食事とお酒を楽しめる食堂であり大人の居酒屋。川の上にせりだした2Fのテラスからは、スカイツリーが目の前に。開放感抜群です。ランチの定食も使い勝手がいいです。同じ建物の4Fには、BAR RIVER ROOM KURAKOMAが。テラスではないですが、隅田川を望みながら締めの一杯、なんて使い方もおすすめ。

ほかにも、森下の映水庵は隠れ家カフェ。浅草にこの春できた、ASICS CONNECTION TOKYOはリバーサイドカフェを備えたランニングステーション。川沿いがどんどん充実して嬉しい限りです。

自分なりの方法で、ときにはスローダウン

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少しずつ日が沈み、風も一段と涼しくなってきた頃。屋形船が行き交いはじめました。船の上から見る川もいいんですよね。

カフェやレストランじゃなくても、隅田川沿いは隅田川テラスという遊歩道になっていてベンチもたくさんあるので、飲み物片手にここを歩くだけでも十二分に気持ちいいです。なんなら水上バスや屋形船だってあります。東京の川の中でも隅田川は屈指のエンタメリバーなのです。そして、橋のデザイン性が高いという見所もあります。

川の水はきれいとは言えないですが、絶え間なく水が流れ、海へと注ぎ込む。それを見てると不思議と気分が落ち着きます。空や川という自然のもののスピード感が心地いいのかなと思いますが、マラソンの中継とかもつい見入ってしまうから、単に一定のリズムで動いてるものをぼーっと眺めるのが好きなだけかもしれません。

どっちにしても、今の時代なにもかもが猛スピードで駆け抜けていきますから、気を付けていないとどんどんその流れに飲み込まれていきます。ケータイばかり見ていたり、わずか1分待つだけでイライラしたり、ちょっと気に入らないことに過剰に反応してしまったり。そんな自分に気づいてヤバイなこれ・・・と思うことが多々あります。

だから、ときどき意識的にブレーキをかけて、一拍おいてみる。そういう時間を持っておくのが大事なんだと思います。旅に出るでも、コーヒーを淹れるでも、音楽を聴くでも、衝動買いするでも、方法は人それぞれ。僕にとってそのひとつが、川沿いでゆったり時間、なのでした。

さて、明日もいい1日になりますように

おかわりは谷中ビール972円。テラスを走る人、犬の散歩をする人、屋形船に乗る人。そしてそれを眺める人。いろんな人のいろんな時間が、目の前を通り過ぎていきます

なんてことを考えてるうちにすっかり日も暮れて、スカイツリーにも清洲橋にも灯りがともりました。夜風が心地よく、周りのテーブルもにぎやかです。明日も暑くなるようですが、さて、どんな日になるでしょうか。いい1日になるといいのですが、まあ、ならなくてもそれはそれとして。

ではまた来週、このページで、編集部員が日々の徒然をお届けします。どうぞお楽しみに。

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※記事は2017年7月14日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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