いつもの食事で簡単にできる花粉症対策!本格的に飛散する前に始めよう
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いつもの食事で簡単にできる花粉症対策!本格的に飛散する前に始めよう

更新日:2020/09/03

いよいよ花粉症の人にとってはつらいシーズンが到来。わずかではあるけれど、すでに花粉が飛散している地域もあるのだそう。本格的な飛散が始まる前に、早めに対策して、できるだけ症状が出ないようにしたいもの。管理栄養士の米倉れい子さんに、いつもの食事で簡単にできるセルフケアについて教えてもらった。

セルフケアとして食生活での対策を心がけている人が多数

約7割の人に花粉症の症状あり!? みんなのセルフケア法

オズモールのアンケートによると、花粉症の人は、疑いがある人も合わせると約7割。症状は、くしゃみ、鼻水、目のかゆみに特に悩まされている人が多かった。そのほか、「肌が荒れる」「のどがいがいがする」「涙が出る」といった症状も。

花粉症の人のうち、大半が病院で処方された薬や市販薬を服用しているけれど、そのほかにセルフケアを実践していて、特に「ヨーグルトなどの乳酸菌を毎日摂取する」「毎朝納豆を食べる」「紅茶を飲む」「玄米を食べる」「炭水化物を控える」など、食事や食生活での対策を心がけている人が多かった。

発酵食品を上手に取り入れて免疫力をアップ

ヨーグルトって、本当に花粉症の予防に効果があるの?

花粉症のセルフケアの基本は、外出時にマスク、メガネをして原因となる花粉を少しでも体内に入れないようにすること。外出から帰ってきたらすぐに顔を洗い、うがいをすることで少しでも症状を軽くすることができる。また、ストレス、睡眠不足、飲み過ぎは症状を悪化させる因子となるので、要注意。

アンケートではヨーグルトを食べている人が多かったけれど、実際に症状緩和や予防に効果があるの?
「現時点でこれを食べれば効くという即効性のある食材は明らかにはなっていません。ただし、免疫に関わる細胞が腸内に多く存在するということから、腸内環境を整えることは、免疫力に影響すると考えられますね。腸内環境を整えるために、乳酸菌などの発酵食品を食生活に上手に取り入れるのは、セルフケアのひとつにはなると思います。ヨーグルトや納豆、キムチ、ぬか漬けなどは常備しやすく、手軽に食べられるのでおすすめです」(米倉さん)

魚や色の濃い野菜を意識して花粉症に負けない体に

「魚」や「色の濃い野菜」も!おすすめの食材は?

また花粉症を緩和する可能性について近年期待されているのが、DHAやEPAなどのn-3系脂肪酸。マグロ、サバ、イワシ、サンマ、ブリなどに豊富に含まれている。
「DHAやEPAは魚油に含まれているので、お刺身として食べたり、ソースやスープを一緒に食べるなど、油を余すことなく食べるのがポイントです。自宅で魚料理を作るのはちょっとハードルが高いという人は、外食時に照り焼きや味噌煮などの魚料理を選ぶほか、最近はコンビニでもさまざまな魚のお惣菜があるので利用してもいいでしょう」(米倉さん)

ほかに花粉症対策として意識したいのが、粘膜を保護するビタミンA、抗酸化力があると言われるビタミンCなどが摂取できるカボチャやブロッコリー、ニンジンなど色の濃い野菜。寒いこの時期は、キムチ鍋やトマト鍋もおすすめだそう。

最近は「花粉などによる鼻の不快感を軽減」といった表示や「目や鼻の不快感を緩和する」といった表示のある「機能性表示食品」も登場し、気になるところ。
「国が審査・評価したうえで許可されている『トクホ(特定保健用食品)』に対して、機能性表示食品は企業の責任で科学的根拠をもとに機能性を表示している食品です。たくさん取れば効果が出るわけではないので、利用を考えるのであれば、表示をしっかり読み、1日あたりの目安量をよく確認してから取るようにしましょう」(米倉さん)

症状が長く続くと生活の質(QOL)も落ちていくもの。そうならないためにも、規則正しい生活やバランスの良い食事を心がけて花粉に負けない体をつくろう!

教えてくれた人

米倉れい子さん

管理栄養士、株式会社食STORY代表取締役。アスリートや積極的にスポーツに取り組むビジネスパーソンを対象に、目標とするパフォーマンスやコンディショニングを目指した食生活や健康的なダイエット方法などを情報提供中。2008年まではオリンピック選手やジュニア選手などのスポーツ栄養サポートを中心に携わる。2008年以降は、厚生労働省に入省し、栄養・食生活に関する施策の企画立案や推進を担当。2017年には厚生労働省を退職し株式会社食STORYを設立。現在は、アスリートに対するチームサポートをはじめ、スポーツをする若い親世代に対して、日々の料理づくりの工夫やポイントを提案するサイトを展開中。

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WRITING/AKIKO NAKADERA

※記事は2020年9月3日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります