20年の時をかけるサントリー天然水の物語/北アルプスの水の恵みを巡る旅・前編

20年の時をかけるサントリー天然水の物語/北アルプスの水の恵みを巡る旅・前編

更新日:2022/05/13

ペットボトルでおなじみの「サントリー天然水」には、4つの水源があることを知っていますか? その中の1つ、北アルプスの「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」のブランド体験型施設が2022年5月14日(土)よりオープン。編集部がこちらを訪れて、工場見学と共に北アルプスの水の恵みを感じられるスポットを巡ってきました。今回はその前編、サントリーが育む水の物語の体験レポートをお届けします。

「サントリー天然水」の水源は、山梨県の南アルプス、熊本県の阿蘇、鳥取県の奥大山、そして最も新しいのが2021年5月に生産を開始した北アルプス。北アルプスの天然水は、長野県大町市にある「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」でボトリングされていて、主に長野・新潟・北陸・東海エリアに出荷されているそう。東京在住の私にとっては南アルプスの天然水が定番なので、旅行先で違う水源のものを見つけるとちょっと嬉しくなったりします。

訪れた日は快晴で、工場に向かう車窓からは雪をかぶった北アルプスの姿がクッキリ。どこにいても視界に山が見えるというのはとても気持ちがいいものです。こんな美しい自然に育まれた水は、どんな味がするのでしょうか?

水の物語のスタートは、工場へ向かう散歩道から

駐車場から工場に向かう時点で物語は始まっています。北アルプスに源流を持つ乳川(ちがわ)を眺めながら森の散策路を通ると、コンクリートに囲まれた入口へ。青いライトに囲まれたトンネル内は、外の光や音がさえぎられて神秘的な空間です。ここで地下水になった気分で心身を一度リセットしたら、トンネルから光の下へ。木漏れ日や木々のざわめき、鳥の声などを感じることができる散歩道を歩いて工場へ向かっていきます。周辺は土がふかふかで、動物や植物の生態系が守られている証拠なのだとか。

見て、聞いて、触れて、感じる工場見学ツアー

見て、聞いて、触れて、感じる工場見学ツアー

工場見学ツアーは、ウォーターシアターからスタート。雨や雪がたくさん降って大地にしっかりと蓄えられ、少しずつ地下にしみこんでいく様子を迫力ある映像でわかりやすく伝えてくれます。その水を汲みだす過程までは約20年! そんな長い時間をかけて、ろ過されて磨かれていく水の一滴一滴が私たちの体を潤してくれるのだと思うと、なんだか愛おしくなってきます。

ものづくりアーケードでは、説明を聞きながら、さまざまな展示を見ていきます。山に降り注いだ水が地下に貯まっていく過程、その水がボトリングされて、キャップをしてラベリングされて出荷され、私たちが飲んで、そのペットボトルがリサイクルされるまでの工程を知ることができます。

この工場では、1分間に550mlのペットボトル約1000本の天然水が作られているのだそう。プリフォームという小さな塊の状態からペットボトルごと工場で作っていることや、天然水のキャップを閉めるまで一度も空気に触れずにクリーンな状態で作られていることなど、新しい発見がいくつもありました。

実際に稼働しているコックピット(製造部分)の見学は、上から覗くスタイル。ここに入る際にエアーシャワーの体験ができたり、手元にあるモニターでそれぞれの様子をチェックすることもできます。

最新鋭の設備というだけあって、驚くほど人が少なく、オートメーション化されています。また、こちらでは自家太陽光発電やバイオマスボイラーなどを導入し、CO2排出実質ゼロという環境配慮型のサステナブルな工場としても注目されているのだそう。

3000m級の北アルプスを眺めながら飲む天然水は格別!

工場見学の後は、天然水のラベルにも描かれている餓鬼岳(がきだけ)を望むアルプステラスでひとやすみ。この絶景を楽しめる広々とした授乳室も完備されています。
テラスには製造ラインに見立てたマシンがあり、天然水のボトルを自分の手で取りだして試飲できます。その日は暑かったので、良く冷えたお水がおいしい! 見学をした後で飲むととてもありがたく、軟水がまろやかに喉を通っていきます。

工場見学ツアーのお土産はネーム入りオリジナルボトル。申込時に指定した名前を入れたボトルを記念に持ち帰ることができます。

施設内にはカフェもあり、天然水を使ったクラフトソーダや地元の食材を使ったホットドック、夏季限定のかき氷などがいただけます。小川が流れる芝生の広場はレジャーシートを敷いてくつろいでもOK。今後は大町市の方々と一緒にイベントなどもできたらいいな、なんて話も聞けました。地域に開かれた施設という雰囲気を感じます。

水の物語は終わらずにサステナブルに循環していく

一般的な工場見学は製造過程を見るだけのところが多いのですが、こちらの工場では天然水が自然の一部であること、環境への取り組みやペットボトルのリサイクル、水資源のために森の保全活動をしているなど、サステナブルな活動を学ぶことができました。

また、サントリーは長野県大町市における官・民一体となった「みずのわプロジェクト」を積極的に進めています。これは、北アルプスの豊かな水と育んできた暮らし・風土・文化を学び、自然と人とのやさしいコミュニティを育むことで、サステナブルな街づくりをしていくというもの。まさに自然と地域と人が一体になって未来へ続いていく、水の物語を感じました。

サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場

SPOT DATA

スポット名
サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場
住所
長野県大町市常盤8071-1
営業時間
9:30~16:30(最終入場15:30)
定休日
月・火、工場休業日(臨時休業あり)、冬季休業:1~3月・12月
交通アクセス
長野自動車道安曇野インターから約35分、JR大糸線信濃大町駅からタクシーで約15分
※信濃大町発着の周遊バスぐるりん号が7/16から停車予定
工場見学受付
TEL.050-3182-7911(9:30~11:30、12:30~16:30)
工場見学ツアー参加費
無料(工場見学はWEBまたは電話で要予約)
ホームページ
サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場

美しさとおいしさを生み出す水のふるさと/北アルプスの水の恵みを巡る旅・後編

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この長野県大町市には、水の豊かさを知るスポットがたくさんあることに気づきました。この天然水を利用して、オーガニック化粧品を作ったり、お酒やコーヒーを作ったり。北アルプスの水に魅せられた人々が作る、水にまつわるスポットを編集部が巡ってきました。

PHOTO/MANABU SANO WRITING/YUKO MUKAI(OZmall)

※記事は2022年5月13日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります