落語Q&A

落語デビュー前に知っておきたい!ビギナーのための素朴な疑問Q&A

更新日:2019/05/16

一度落語を生で聞いてみたいけど、知識がまったくなくても楽しめるの? そもそもどこへ行けば聴けるの?いつやっているの?などなど、ぼんやりとしたイメージしかない初心者には分からないことばかり・・・。でも、大丈夫! 落語は誰が聞いてもおもしろくて、わかりやすい伝統芸能なのです。そこでまずは、ビギナーが抱く素朴な疑問について簡単にお答えします!

落語の魅力・おもしろさって?

Q1.落語の魅力・おもしろさって?

A.落語の魅力は単純で、ただただおもしろくて笑っちゃうこと。扇子と手ぬぐいだけで1人何役も演じながら物語を展開していく落語は、あらゆる芸能のなかで最もシンプル。だからこそ、お客さんの想像力によって物語が膨らんでいくのです。落語には、遊び人やお調子者、酒で失敗する人など、いわゆる“ダメ人間”といわれるような人がたくさん登場する。彼らの人間模様の喜怒哀楽をおもしろおかしく、時には人情味たっぷりに噺家がしゃべるので、いつの時代でもクスっと笑えて共感できるはず。

寄席&ホール

Q2.落語はどこへ行けば聞けるの?

A.落語のライブは大きく分けると「寄席(よせ)」と「ホール落語」のふたつで聞くことができる。常設の落語専門の演芸場で行われる落語家の興行で、年中ほとんど無休で営業しているのが「寄席」。基本的に365日営業している寄席を「定席(じょうせき)」といい、東京都内には4カ所(鈴本演芸場、新宿末廣亭、浅草演芸ホール、池袋演芸場)あります。1回の興行中に落語を中心として、「色物」と言われる浪曲・紙切り・漫才・曲芸などの演芸もあり、盛りだくさんの演目を楽しめる。

もうひとつは、通常の演劇やコンサート用のホールで行われる「ホール落語」。1名~数名程度の落語家が、寄席よりも大人数のお客さんを相手に、じっくりと落語を聞かせる会が多く行われているのが特徴。 ハレの空間で落語を聞く雰囲気も味わって。

Q3.落語はいつやっているの?

A.寄席は1年365日営業していて、開演時間は昼の12時前後から夜9時頃まで。公演は昼の部と夜の部に分かれているが、新宿末廣亭、浅草演芸場、池袋演芸場は基本、昼夜の入れ替えがないので1日中見ることも可能(※)。昼の部の途中から入場して、夜の部で途中退席してもOK! ホールでの落語会や独演会は、企画により異なるが、開催日はだいたい平日が夜の6時頃から9時頃まで、休日は昼の1時頃から開かれるケースもある。
※興行によって入替制の場合もあり

落語のチケット・料金

Q4.チケットはどうやって購入するの? 料金は?

A.寄席は基本的に事前予約不要・当日券のみ。劇場の入口にある木戸(チケット売り場)で木戸銭(入場料)を購入し入場する。寄席は全席自由席なので好きな席に座ってOK! ただ、座る場所によって見え方や楽しみ方が変わってくるので、スタッフに聞いてみては。料金は、一般で2500円~3000円前後が普通。これで昼から夜まで楽しめるのだからコストパフォーマンス抜群!    
※国立演芸場の定席はインターネットや電話で予約。

不定期で開催されるホール落語の場合は、会によって、インターネットや電話などで購入するなどさまざま。平均2000円~3000円前後の会が多いが、人気者の独演会になると5000円前後になる。また、お料理付きで楽しめる場合は1万円といった贅沢な会も。ホール落語は全席指定席なので、初心者でも安心して楽しめるはず。

寄席でのマナー・飲食は?

Q5.寄席でのマナーや飲食は?

A.好きな時間に行って好きな時間に出ていいのが寄席のいいところ。ただし、着席や退席するときは、高座の切れ場(演芸と演芸の間)にするのが大前提。高座が盛り上がってきたときに近くでゴソゴソされると興ざめしてしまうし、演者さんにも失礼だ。携帯・スマホはマナーモードではなく電源を切って。高座途中の会話や発言はもってのほか! 思わず大爆笑してしまいそうだけど、笑い声のボリュームもちょっとだけ調節を。

寄席では飲食も自由。売店でお弁当や飲み物を売っているので、好みのお弁当を買って落語を聞きながらいただくのも楽しみのひとつ。お腹が空いたら食べてもいいけど、あまり音を立たないように注意して。アルコールOKの寄席でも飲みすぎは注意! 落語は見て、聞く芸。人によっては目をつぶって聞いている人もいるので、ノイズは大敵なのです。

WRITING/MACHIKO MIYATA

【特集】気軽でたのしい!ハマル落語

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若者の間で、空前の落語ブーム到来!と騒がれている近年。それならどんなものか聞いてみたいけど、なんとなく敷居が高そう・・・と思っている人も多いのでは? でも大丈夫、予備知識は不要です。頭を空っぽにしてぼーっと噺に耳を傾けていると、いつの間にかクスっと笑えたり、お腹がよじれるほど大笑いしたり、身を乗り出して夢中になっている自分に気付くはず。今まで経験したことのない新たな世界に、即ハマること間違いなし!

※記事は2019年5月16日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります