光琳ら近代の画家たちを魅了した戦国時代の画僧・雪村の大回顧展

戦国時代に生まれ、幼い頃に出家して絵の道を歩み始めた画僧・雪村周継(せっそんしゅうけい)。躍動感があって個性的なその絵は、後に「琳派」を生み出した尾形光琳や近代日本画の父と呼ばれた狩野芳崖など、近代の名だたる画家たちが敬愛したそう。そんな雪村の画業を振り返る回顧展をご紹介。

更新日:2016/12/13

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独特な構図で描いた山水画など総数約130件。奇想の画業をたどる過去最大規模の「雪村展」開催

2017年3月28日(火)から5月21日(日)まで、上野の東京藝術大学大学美術館では特別展「雪村 ―奇想の誕生―」を開催。つい「ゆきむら」と読んでしまいそうな「せっそん」は戦国時代の画僧(画家を兼ねた僧侶)で、その人生には謎が多いのだとか。今回は雪村の主要な作品約100件と関連作品約30件を集めた、最大規模の展覧会となる。

個性的な作品を生み出す「奇想の画家」といえば伊藤若冲や歌川国芳などが有名だけど、雪村は彼らが生まれる200年も前に、人物画や山水画を独特の構図でドラマティックに描き、後世の画家たちに大きな影響を与えたと言われる人物。

ポスターに描かれた重要文化財 「呂洞賓(りょどうひん)図」(部分)の場面でも、首が折れそうになるくらい上を向いた中国の仙人・呂洞賓と龍の姿は何ともユニーク。

1213_雪村ポスター画像

影響を与えた作品は数知れず。尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」も影響を受けたと言われる作品のひとつ

例えば、川の流れを挟んで左右にみごとな紅白の梅を描いた尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」は、雪村の「欠伸布袋・紅白梅図」に影響されたのではないかと言われているほど。

光琳は雪村を慕い、雪村画をていねいに模写していたという。そう思ってこの絵を見ると、梅の木の配置も「なるほど」と思えてしまう。

雪村筆《欠伸布袋・紅白梅図》

雪村の画業を研究した明治時代の日本画の巨匠たちの絵も同時に展示

さらに、明治初期の日本画壇の重鎮である狩野派の狩野芳崖や橋本雅邦などは、新しい日本画の可能性を求めて雪村画を積極的に研究したそう。

会場では、雪村の画業を継承したこれらの近代画家たちの作品も展示するというから、その影響を見つけるのも面白いかも。

2017年の上野の春は、桜だけじゃない。後世の画家たちがリスペクトしてやまない、戦国時代の画僧・雪村の作品にも会いに行こう。

狩野芳崖筆 《竹虎図》

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特別展「雪村―奇想の誕生―」

DATA

TEL.03-5777-8600(ハローダイヤル)
東京都台東区上野公園12-8 東京藝術大学大学美術館
会期:2017年3月28日(火)~5月21日(日)
開館時間:10:00~17:00
 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜(ただし、5月1日は開館)
アクセス:JR「上野駅」公園口、東京メトロ千代田線「根津駅」1番出口より徒歩10分
料金:一般1600円、大学生1200円、高校生900円、中学生以下無料

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WRITING/NAOKO YOSHIDA (はちどり)

※記事は2016年12月13日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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