【動画あり】どうやったら損をしないの?初心者向け投資の始め方ガイド

【動画あり】どうやったら損をしないの?初心者向け投資の始め方ガイド

投資は気になっているけど、何から手をつけていいのかわからない・・・。そんな人へ向けて2021/9/28(火)に開催されたオンラインマネーセミナーを、動画を交えてレポート。
日本証券業協会の金融・証券インストラクター村松祐子さんが、お金の整理の仕方から投資の基本知識、初心者向けのリスクを抑える方法まで、ステップごとにわかりやすく丁寧に解説。将来のお金の使い方にきっと役立つから、ぜひ参考にしてみて。

更新日:2021/10/21

オンラインセミナーの様子を動画で公開

2021/9/28(火)に開催されたオンラインマネーセミナーの様子を限定で公開。投資をはじめるなら知っておきたい情報盛りだくさんの約1時間だから、これを見れば投資とはどんなものなのかをしっかり理解できるはず。

時間の目安(分)

0:00~  はじめに
1:32~  STEP1:お金の整理をする
4:43~  STEP2:どの種類の商品にどれだけ投資するか考える
17:35~ STEP3:実際に投資する(長期・積立・分散)
29:56~ STEP3:実際に投資する(つみたてNISA)
41:37~ Q&A

STEP1:お金の整理をする

投資は「当面使う予定がないお金」で行うのが基本。まずは“お金をふやす仕組み化”を
画像出典:日本証券業協会セミナー資料

投資は「当面使う予定がないお金」で行うのが基本。まずは“お金をふやす仕組み化”を

資産運用はまず、お金を整理することからスタート。毎月入ってくるお金を、「日々の生活に必要なお金(食費や住居費・光熱費など)」「近く使い道が決まっているお金(旅行費や車購入費など)」「当面使う予定がないお金」の3つに振り分けよう。投資は、その中の「当面使う予定がないお金」で行うのが基本とのこと。

そのために行うのは“お金をふやす仕組み化”。残ったお金から投資していこうとするとつい使ってしまい、なくなってしまった・・・そんな経験は誰しもあるはず。
そこで、将来に備えるためのお金を、給料からあらかじめ先取りしてしまおう。その仕組みを作るだけで将来の蓄えになり、その収入内でやりくりするのが基本になるので、自動的に節約ライフができてしまうというわけ。

また、お金の管理はなによりも“続けること”が肝心。くれぐれも無理のない、続けられる金額を設定しよう。

POINT

・投資は当面使う予定がないお金で
・先取りで「お金をふやす仕組み」づくり

STEP2:どの種類の商品にどれだけ投資するか考える

全部が完璧な投資商品はない!それぞれの特徴を理解しよう
画像出典:日本証券業協会セミナー資料

全部が完璧な投資商品はない!それぞれの特徴を理解しよう

次のステップでは、そのお金を使って、どんな種類の金融商品に、どれだけ投資するかを考えていこう。それぞれの商品を安全性(どれくらい損をする可能性があるか)、収益性(どれくらい収益を得られるか)、流動性(必要な時にすぐに現金化できるか)の3つの観点から、特徴を見てみるとわかりやすい。

株式投資は、なんと言っても値上がり益が魅力。そのほかに配当金や株主優待も受けられるが、その分安全性は△。

債券は、国・地方公共団体・会社などへお金を貸して、その証拠としてもらえる借用証書のようなもの。満期には全額戻ってきて、さらにレンタル料として定期的に利子がもらえる。

投資信託は、株式や債券といった複数の資産があらかじめ組み合わされているパッケージ商品。運用は専門家に任せられるのも魅力のひとつ。さらに100円から買えるものもあるなど、少額から投資できるのもポイントに。

表を見るとわかる通り、すべてが◎の商品はなく、安全で収益も得られるなんてうまい話はないというわけ。それぞれの特徴を理解して、自分に合ったものを選ぼう。

POINT

・安全に収益を得られるなんて、うまい話はない
・それぞれの特徴を理解しよう

金融商品の“リスク=リターンの振れ幅”のこと。自分のリスク許容度を知ろう
画像出典:日本証券業協会セミナー資料

金融商品の“リスク”=リターンの振れ幅のこと。自分のリスク許容度を知ろう

投資で損をするリスクが怖い、と言う人がいるけれど、実は金融商品でいうリスクとは「リターンの振れ幅」のこと。リターンは投資の収益の結果で、プラスにも、マイナスになることもあり、その“収益の振れ幅”こそがリスク。リスクが大きいというのは危険、損をするということではなく、大きな収益を得るかもしれないし、大きな損失を被るかもしれない、そんな意味合いなのだとか。

例えば預金は、元本は保証されているけれど、大きく増えることもない=リスクが小さい。対して株式投資は、大きな値上がりが期待できる一方で、上がり下がりが激しい=リスクが大きいということに。

自分にはどんな商品が合っているのか考えるモノサシが、“どれだけの振れ幅に耐えられるのか=自分のリスク許容度”。リスク許容度が低いのであれば、安全性が高い商品。リスク許容度が高いのであれば、収益性の高い商品を選ぶのがおすすめ。

POINT

・リスクは損をすることではなく、リターンの振れ幅のこと
・自分がどれだけ振れ幅に耐えられるかで、商品を選ぼう

STEP3:実際に投資する

リスクを上手にコントロールする3つのコツ、長期・積立・分散投資

やっぱり損するかもしれないから、投資って怖いと思う人もいるはず。でも実は、リスクはある程度はコントロールできるもの。
そんなリスクと上手に付き合っていく、大切なコツ。それが、「長期・積立・分散投資」の3つ。

長期投資

長期投資

「長期投資」とは、その通りに長く続けること。株価は上がりっ放し、下がりっ放しということはなく、上がったり下がったり、それを繰り返している。

相場はいいときもあれば悪いときもあり、下がっても一時的で、また上がるもの。短いスパンで考えずに長い期間で考えて、毎月コツコツ投資していけば、リスクが抑えられる。

POINT

・株価は上がったり下がったり。長い目で見よう

積立投資

積立投資

「積立投資」には、毎回決めた“金額”ずつ購入する「定額購入法(ドル・コスト平均法)」と、毎回決めた“数量”ずつ購入する「定量購入法」の2パターンがある。

定額購入法(ドル・コスト平均法)は、株価が高い時は少なく、安い時は多く購入できるのがメリット。つまり株価が下がってしまっても、その分たくさん購入することができる。株価が下がったときほど、多くの株が持てるチャンスでもあるというわけ。

POINT

・コツコツ買い続ければ、安いときにたくさん買える

分散投資

分散投資

投資の世界の合言葉とされているのが「ひとつのカゴに卵を盛るな」という格言。卵をひとつのカゴに盛ると落としてしまったら全滅だけど、投資先を複数に分けておけば落としたカゴ以外は守られる。

主な分散方法は3つで、資産の分散(預金、株式、債券などに分ける)、地域の分散(国内や海外/先進国、新興国などに分ける)、時間の分散(買うタイミングを分ける)。さまざまな商品がパッケージになっている投資信託を購入することで、資産や地域の分散が簡単にできる。

POINT

・分散しておけば、ひとつが下がっても、全滅しない
・投資信託は簡単に分散投資ができる

知っておきたい、お得な投資制度「つみたてNISA」
画像出典:日本証券業協会セミナー資料

知っておきたい、お得な投資制度「つみたてNISA」

通常、投資で得た利益は約20%課税される。例えば1万円利益が生まれた場合、税金で2000円がかかるので手元に残るのは8000円。それがNISAで運用すれば税金がかからず、1万円が残ることに。

NISAには「一般NISA」(5年間非課税。年間120万円まで購入可)、「つみたてNISA」(20年間非課税。年間40万円まで購入可)、「ジュニアNISA」(5年間非課税。年間80万円まで購入可)の3つがある。

特に初心者向きのつみたてNISAの特徴は、積立に適した株式投資信託のみが対象、定期的に積立投資ができる、最長20年間の非課税保有期間があること。これは、リスクを上手にコントロールする“長期・積立・分散投資”をしっかり後押ししてくれる制度となる。

POINT

・通常約20%かかる税金が、NISAならゼロに
・つみたてNISAは“長期・積立・分散投資”にぴったり

みんなの疑問を解決!投資のQ&A

セミナー中に答えきれなかった疑問に回答。セミナー内でのQ&Aは動画をご覧ください。

投資先の見直しのタイミングは?

初心者の方や忙しい方には、あらかじめ時期を決めた定期的な見直しがおすすめです。四半期、1年などキリのよいときでもいいですし、投資をすると証券会社等から3カ月に1回「取引残高報告書」が届きます(電子交付の場合は、サイトから確認)。こうした機会をきっかけに見直しをしてみてはいかがでしょうか。

独身女性の場合、老後の資産についてどのくらい準備すればいい?

老後の毎月の生活に足りない金額は、収入-支出の計算で、マイナスになる金額分。支出は老後も現在も1人で生活する場合はかかる費用はさほど変わらないでしょう。問題は収入。通常は、国などからもらえる年金が収入になるので、きちんと確認しましょう。「ねんきんネット」で検索し利用登録すると、おおよその年金額が分かります。

つみたてNISAでも元本割れはある?

つみたてNISAでも元本割れする可能性はあります。ただし、つみたてNISAであれば長期・積立・分散の効果によって、リスクをある程度抑えることが期待できます。リスクと上手に付き合っていくコツを頭に入れて、投資を行いましょう。

2021/11/6(土)に追加開催!「はじめての資産運用講座~1から学ぶ資産運用の手順~」オンラインセミナー

今回開催したオンラインマネーセミナーが大変好評だったため、11/6(土)10:00~11:00に同じ内容のセミナーを追加開催することが決定。今回は土曜日の開催なので、前回見逃した人や、今回の記事を見て気になった人はぜひ参加して。リアルタイムで質問を受け付けてくれるので、わからない点はその場で講師に聞けるのが、初心者にも嬉しいポイント。

参加は無料! 希望者は投資についてわかりやすくまとめられた全94ページの冊子「サクサクわかる!資産運用と証券投資スタートブック(2021年版)」がもらえるので、ぜひ申し込んで予習復習に活用してみよう(冊子の申し込みはこちらから)

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WRITING/EMIKO OKAZAKI

※記事は2021年10月21日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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