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私も9／11に見ました。
私はレイトショーでは無かったのですが、どの回もSOLD OUTでし
た。（ちなみに恵比寿で見ました）

私も、的確に感想を述べられないのがもどかしいのですが…
ひとつだけ言える事は、自分がいかにアメリカという国について無
知だったか、ということです。

私は、イラク戦争など一連のアメリカの行動については、ニュース
で時事を追っている程度だったのですが、あの映画が写しだしてい
るアメリカは、日本のマスメディアを通して見てきたアメリカのイ
メージとだいぶかけ離れていました。

大統領選挙の不公正さ（かのJFKもマフィアの力を借りて大統領に
なったとか、テレビでやってましたね）や、貧しい地域の若者達が
学費のため、生活のために兵士になっている（=貧富の差が根強く
残っている）現実や、議員の子息たちの中でイラクに出兵している
のはたった1人だけという実状。

１部の人間が自分達の利己的な目的のために、立場の弱い人を使っ
て戦争をしているんだよ、とあの映画は伝えていましたね。

もちろん、あの映画は反ブッシュという立場から描かれているた
め、たとえ真実が描かれているとしてもちょっと偏りがあると思う
ので、すべてを鵜呑みにして即座に反ブッシュ！となることは極端
かなと思いますが、日本（小泉政権）はアメリカに協力してイラク
に自衛隊を派遣しているわけですから、まったく無関係ではないで
すよね。
私（たち）もアメリカのやっている事について、世界の情勢につい
て、もっともっと考えなくてはならないと思ったし、考えるキッカ
ケとしてああいう映画があったのは、良かったかなと思います。
日本のメディアじゃなかなかあそこまで出来ないですからね。

ボーリングフォーコロンバインも見ましたが、私が
つくづく感じたのがどうして日本ではこういう人が
絶対に出て来ないのか残念でなりません。また、仮に
こういうアジテイティングな映画を作っても日本で
はまず上映にこぎつけることができないでしょう。

今メディアに出ている人（ジャーナリストにしろ文化人
や映画監督にしろ）で正面切って小泉批判をする人は
まずいません。批判しているようで実はその矛先はどこ
か歪んでいる（例えば「いつまでもアメリカのいいなり
小泉政権」など）ものばかりで、マイケルムーアのよう
にアカデミー授賞式で「恥を知れ、ブッシュ！」などと
言える人がこの国にはいない、という絶望感にも似た
ものを感じました。

アメリカという国の闇の部分を見てどうのこうの言って
いられるような余裕など日本にはない、と私は思います。
もっと自分の国のこと、自国の政治のことを考えなけれ
ば、と改めて感じさせられる映画でした。

見てきました。公開前からの騒動も含めて、面白い映画だと
思います。（ボーリングフォーコロンバインも興味深かった
です）

ただし、この映画は視点が偏りまくっているので、ドキュメ
ンタリー作品ではないと思います。個人的にはムーア氏は面
白くて怪しいおっさんだと思っています。
なので、この映画を見て信じてしまう人々を恐れています。