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去年、ある大きな老舗のお店の二代目の元へ嫁ぎ
結婚式の次の日からすぐに彼のお義父さんとお義母さんも
一緒に働くお店で毎日一緒に働くようになりました。
今まで事務系の仕事をしていた私としては全く水が変わり
体もなかなかついてゆかない中でもなんとか一日でも早く
お店に慣れたい一心で頑張ってきました。
その甲斐あってか、ご近所からの私の評判は上々で
お店でも本当に娘のように可愛がって頂き、
こんないいところへお嫁に来られて私は本当に
幸せ者だと思ってました。

だけど、違うんです。
この間、とうとう我慢していたものが全部どっとでてきて
とっさに家を飛び出し、叔母の元へと出てきてしまいまし
た。今はお店には行っていません。
私は幸せでも近所から評判が上がるようないい嫁ではない。
なぜなら毎日店に出るのが嫌で嫌でたまらなくて
お店にでれば笑いたくなくても始終にこやかにしていて
義父と義母の顔色ばかりを見ながら仕事をし
お店での自分の居場所が未だにわからず、
座っていても全く落ち着かない孤独な毎日。
肝心の旦那は趣味が昼寝とばかりに時間があれば
寝てばかりいる。
お店での休憩時間は全くなく、朝から夜中まで半日以上
働きどおし。家に帰れば掃除と洗濯の山。
自分の時間などこれっぽっちもない。
覚悟してお嫁にきたつもりだったのに、実際やってみると
思った以上にきつい毎日にほとほと疲れ、毎日の愚痴や
悩みなど誰にも言えず、一人ストレスをためてました。
気がついたら、小さな頃からよく可愛がってもらっていた
叔母の家へ助けを求めるかのように叔母を訪ねてました。
こちらへ来たとたん、体調が悪くなり、風邪をこじらせたか
と病院へ行ったところ、肺炎にかかっているとのことでし
た。今は毎日点滴していて安静にしています。
ここのとこ、ゆっくりすることもなかったので
今はとても穏やかな時間が流れています。

ただ体調がよくなればまたお店に戻らなくてはなりません。
勝手にお店を出てきた以上、義父と義母、旦那にも
頭を下げなければいけません。
またイチからやり直しのつもりで戻るつもりではいるのです
がまたあの地獄の毎日が始まるのかと思うと嫌で嫌で・・・
自分の甘さがいけないのだ、と戒めようとすればするほど
気持ちも曇ってゆきます。
いい嫁でいたい自分、全て投げ出して自分の本音を
ぶちまけたい自分、みんなとの人間関係を気にする自分。
いろんな自分が自分の中で交差しています。
家へ帰りたい、帰りたくない。
お店にでなきゃ、お店になんて行きたくない。
早く身体がよくなってほしい、いっそのこと治らなければ
いいのに・・・