千葉県・南房総市/房州びわを求めて おいしい日本旅 Vol.11

千葉県・南房総市

更新日:2019/06/25

今が旬!房州びわのふるさとへ

千葉県・南房総市

旬を迎える房州びわをめざして南房総市へ

千葉県の特産果樹であり、収穫量全国2位を誇る果物がびわ。「房州びわ」の名で親しまれており、なかでも果実が大ぶりでジューシーな「大房(おおふさ)びわ」は、皇室への献上品としても有名で、約260年前から南房総市を中心に栽培されている。「黒潮が暖かい風を運ぶため、温暖なエリアであるこのあたりはびわづくりに適しています。露地栽培に向くのは、気温が下がりづらく、風通りのよい山の斜面。高地での作業は容易ではないし、傷付きやすいびわは、虫や日焼け、風害から守るため、一つひとつ特殊な袋をかけて育てなければならない。育てるのは容易ではないけど、ここで採れるびわはどこにも負けないおいしさだよ」と教えてくれたのは、里見農園の近藤喜治さん。旬を迎える初夏になると里見農園をはじめ、このあたりでは房州びわ狩りを楽しむことができる。追熟せず、完熟したものは出荷できないため、おいしく食べるにはもぎたてがいちばん。この時期にしか味わえない、初夏の味覚を味わうショートトリップに出かけよう。

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里見農園の近藤喜治さんと息子の喜行さん、親戚の小林洋一さんと3名で約1.2ha、約300本のびわを栽培する

里見農園

4世代にわたり、この地で「みずほ」をはじめ4種類の房州びわを露地栽培している。旬を迎える時期にはびわ狩りを楽しむことも。霜が降りる日はストーブをあてたり、花のつぼみや実などを手作業で取り除いたりと、丹精込めて育てたびわは、全国にファンがいるほど。びわは配送も可能。申し込みはFAXで。また、里見農園では里見農園では料理自慢の宿も経営。板前として活躍していた喜行さんが腕を振るう料理には、旬の魚介や自家栽培した米など、南房総の食材がたっぷり。びわ狩りとセットでどうぞ。

DATA

さとみのうえん
TEL.0470-57-2609
住所/千葉県南房総市高崎1417
営業時間/びわ狩り9:00~15:00
びわ狩り期間/5月下旬~6月中旬 ※天候により変動あり、期間中無休
びわ狩り料金/30分食べ放題2200円(3歳以上、1グループ15名未満の1名の料金。15名以上の場合は1名2000円)
※持ち帰り不可、雨天時は農園が用意した味覚を食べ放題、要予約
宿泊料金/2名1室1泊2食付き1名8640円~
アクセス/JR岩井駅より徒歩20分

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山を切り開いて作ったという農園までの道のりは急勾配が続く

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「袋がぱんぱんに張ったら熟した印」と喜治さん

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色付く前のびわ

道の駅にも「びわ」がいっぱい!

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左/DINING caféで楽しめるびわパ フェ800円。びわソフトとびわシャーベット、びわの果肉をトッピングしたびわ尽くしの1品 右/グリーンのアトリウムが目印

一年中びわを楽しめる道の駅でおみやげ探し

南房総エリアには魅力的な道の駅がいっぱい。なかでもおすすめは、南房総市富浦町にあり、「全国道の駅グランプリ2000」で最優秀賞を受賞したこちらの道の駅。広々とした館内には、名産の房州びわを使ったオリジナルメニューが楽しめるダイニングカフェから、びわの成分を用いたコスメや加工品などを購入できるショップまで。一年中、房州びわにまつわるものが並ぶ。また5月中旬から6月中旬には、こちらでもハウス栽培のびわ狩り体験が楽しめる(館内インフォメーションで要確認)。眼下に小川が流れ、のどかな風景が広がる月見台で過ごしたり、隣接するバスターミナル横の「元気倶楽部」で足湯を楽しんだり、ギャラリーでアート鑑賞したり・・・。時間を忘れてついつい長居したくなる居心地のよさ。旬が短いびわの魅力を、年間通して楽しめるので、旅の途中に立ち寄ってみて。

道の駅とみうら 枇杷倶楽部

TEL.0470-33-4611
住所/千葉県南房総市富浦町青木123-1
営業時間/9:15~18:00
定休日/無休 ※レストランなど、一部休みの場合あり
アクセス/JR富浦駅より徒歩15分

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左/房州びわの自家製ピューレが隠し味のオリジナルびわカレー870円 右上/飲む果実びわジュース510円とオリジナルワッフル季節のフルーツ乗せ450円 右下/自然光が射し込む店内

ダイニングカフェ

ゆっくりと食事を楽しみたいときにぴったりなカフェ&レストラン。房州びわが盛りだくさんのびわパフェなど、ここでしか味わえないびわグルメを満喫できる。天気がよいときは、気持ちがいいテラス席を利用して。

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右/左から、のむ果実枇杷180ml302円、びわバタークリーム398円、びわ葉健康茶232円、びわ葉紅茶232円 右上・右下/ゼリーなどの加工品からびわのエキス入りのコスメまでが並ぶ

ショップ

スイーツやドリンクなど、房州びわを使ったオリジナルの加工品から南房総や千葉県の特産品までずらり。びわ商品は栽培から加工まですべての工程を枇杷倶楽部で手がけているので安心安全。千葉県の逸品を思い出とともに持ち帰ろう。

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左/店内には花々の中に青果コーナーも 右上/季節の花が並ぶエントランス 右下/笑顔が素敵なスタッフの尾形明美さん。草花の育て方などのアドバイスをしてくれる

びわマルシェ

南房総の旬な特産品を集めたマルシェ。春には菜の花、富浦町で開発された黄色のストレリチア、初夏になると房州びわといった、花、果実、果物などが店頭を彩る。生産者のプロフィール付きなので安心して購入できるのも嬉しい。

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左/地元のベーカリー「なかぱん」特製のカップケーキ&コーヒーセット400円 右上/小倉ブレンド和風びわの葉プレミアムソフト(びわの実添え)500円 右下/テラス席ならペットも可

びわテラス

濃厚なミルクソフトに房州産のびわピューレをブレンドしたソフトクリームや びわ葉を練り込んだカップケーキ、焼きびわカレーパンなど、オリジナルの軽食を楽しめるコーナー。テイクアウトして中庭でいただいてもOK。

泊まって楽しむなら海沿いのホテルへ

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館山湾と富浦湾の境目。南房総国定公園内に ある大房岬に位置し、海と森の豊かな自然に囲 まれたリゾートホテル。遊歩道やレクリエーシ ョン施設などが整備され、ハイキングやバード ウォッチングなどを楽しめる。晴れた日には伊 豆大島を望める眺望や、南房総ならではの旬の 食材を使った食事も評判。

Hotel&Resorts MINAMIBOSO

TEL.0470-33-3811
住所/千葉県南房総市富浦町多田良1212
料金/2名1室1泊2食付き1名13000円~
アクセス/JR富浦駅より送迎バスで約10分 ※バスは定時運行。事前に要確認

南房総までのアクセス

■東京から:JR東京駅から特急わかしおで約40分、JR蘇我駅下車。内房線に乗り換え約1時間35分(JR富浦駅まで)※東京駅から「道の駅とみうら枇杷倶 楽部」に停車する高速バスもあり
■大阪から:JR新大阪駅から東海道新幹線のぞみで約2時間30分、JR東京駅下車。特急わかしおに乗り換え約40分、JR蘇我駅下車。内房線に乗り換え約1時間35分(JR富浦駅まで)

PHOTO/AYA MORIMOTO WRITING/AKI KOTAKE

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※記事は2019年6月25日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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